SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

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歳をとるということ

幾つになっても輝ける人たち

数日前に看護スタッフと話をしていて、いつの間にか老眼鏡の話で盛り上がってしまいました。
30代の半ばでオープニングスタッフとして共に働いてきた彼女も14年経ち、いつの間にかそうした年齢になりました。
私もここ1年ほどで急に目の衰えを感じています。

年齢による衰えはある日突然やってきます。
最近、同年齢の方々をみるにつけ、そうしたことに気づくようになりました。
自分より元気な方、衰えている方、いろんな方がいます。

そう言えば、昔の大学(経済学部)の同期の友人たちは定年だったり転職したりしています。
先日、仲の良い友人の一人と会ったときに、そうした話になりました。
ほとんどが商社に行った同級生たちですが、第2の人生は様々でとても興味深いものでした。
弁護士をめざす者、起業する者、中には幼稚園の送迎バスの運転手になる者や和太鼓奏者を目指す者もいます。
医師になった私には想像もつかないことですが、そうした人生も素敵だなあと思いました。

今日は2歳から90歳までいろんな方が外来に見えました。
医師の仕事の素敵なところは、こうしたいろんな年齢、いろんな職業の方と毎日会えることです。
勿論、農業に携わっていれば、日々変わる土のにおいや風の調べなど、また格別かもしれませんね。

そう、職業は関係ありません。
幾つになっても、
何の職業でも、
心が輝いているか・・・
そうしたことが大切なのです。




# by ccr-net | 2017-01-19 22:07 | その他

大切なのは経験と的確な判断、知識だけでは駄目

陥りやすいピットフォール ガイドラインの罠

1月も10日を過ぎ、お正月気分も抜けた今日この頃です。
この時期になると気になるのは「センター試験」と寒波の襲来。
例年の如くこの冬一番の寒さが週末日本列島全体を襲う予定ですが、すでに今日から熊本はもの凄く寒くなっています。(北国の方からみたらたいしたことないかもしれませんが)。
センター試験がある1月14日には更に零下2度まで下がるので、受験生の方々は大変です。

と、前ぶりとは全然関係ないのですが、長い間臨床医をしているといろんな事に気づきます。
その中の一つに、〝経験は大事!!〟という当たり前のような金言があります。

この〝経験〟というのは。
〝何年医者をやっているのか〟ではなく〝どれだけ多くの症例を経験してきたか?〟ということです。

臨床の現場で大切なのはガイドラインよりむしろ
〝あ、そう言えばこんなのがあった!〟という経験と発想なのです。
そういう意味では、より多くの問題をやっている者が勝ち!の受験とも似ていますネ。
もっとも、知識あっての経験ですので、ベースとなる知識があるのは当たり前です。

昔と異なり、多くの疾患のガイドラインのある時代ですので、ある意味診療は楽になりました。
けれども、全てがガイドライン通りにいくわけでは決してありません。
自分の目と耳と知識と経験でしっかりと判断する必要があります。
臨床の基本ですが、けっこう難しいことです。

自分の専門分野では、こうしたことが自然に出来ていきますが、そうでない場合もあります。
ましてまだ経験が十分でない分野では、時として誤った判断をしそうになります。
最近そうした経験をしました。

一人は高齢の女性、CLI(重症虚血肢)でしたがまだABIがよく、3週後の再診としました。
3週間後診察してみると、ABIが急降下、慌てて基幹病院へ送りました。
幸い切断となることはありませんでしたが、あと少しで危ないところでした。
〝怪しい〟と思ったのであれば、3週後ではなくて1週後にすべきだったのです。

もう一人は同じCLIの男性、こちらはSPP(皮膚灌流圧)は23と低く踵部の壊死がありました。
翌日、基幹病院受診時のSPP32と少し改善し同院で経過観察となりました。
神戸分類はタイプⅡで本来創傷の管理には注意が必要ですが、同日外科的な創傷治療がなされています。
これは従来のFontaine分類やRutherford分類だけでは正解かもしれませんが、神戸分類では違います。
実臨床に基づいた分類だからです。
大切なのは経験と的確な判断、知識だけでは駄目_b0102247_21225162.jpg
上記の二つの症例共に今後どうなっていくかは判りません。
けれども実臨床の世界では、〝結果オーライ〟ではいけないのです。
まして下肢救済は生命予後に関わりますから慎重でなくてはいけません。
十分な知識と経験に基づいた的確な判断が必要なのです。

急に寒くなった午後6時の熊本を往診に向かいながらこんなことを考えました。





# by ccr-net | 2017-01-11 21:24 | 医療

年の初めに

丁寧でありたい、当たり前だがおろそかになりがちなこと

仕事始めから3日、皆様いかがお過ごしでしょうか?
クリニックは、仕事始めの4日は午前中で通常の1日の新患数を越える忙しさ。
5日・6日も新患が多く、医師3名でも待ち時間が90分を越える状態です。
こうした中で、通常と異なるのは骨折や脱臼などの重症患者が多いこと、なぜか私指名の方が多いことです。
臨床的な力は皆同じなので、空いている医師が診れば待ち時間も短くなると思うのですが・・・

なんてぼやいていても仕方ないのですが、昼休みも取れずちょっぴり疲れているのかもしれません。
年の初めの診療の特徴は、こうした混雑と患者さんと交わす言葉のやりとりです。

「おめでとうございます。今年も宜しくお願いします」
「年末年始は問題はありませんでしたか?」
「お正月はどこかお出かけになりましたか?」

こうしたやりとりの数々が、何となく心温まる一時となります。
お正月はやっぱり素敵です。


昨日は肩関節・肘関節の2関節脱臼というアスリートや重症虚血肢( CLI )と診断した男性など
バラエティーに富んだ診断で、年の初めとして今年1年を象徴するような気もします。
明日土曜日で年の初めの喧噪も終わり、来週はゆったりとした時間がまた流れていきそうです。

年初から多くの患者さんに恵まれ、よい一年の始まりとなりました。
今年も初心に返り、丁寧できちんとした診療をおこなうよう気を引き締めていきたいと思います。

最後になりましたが、
本年も何卒宜しくお願いいたします。



# by ccr-net | 2017-01-06 22:00 | 医療

地味に凄い クラークのちから

美しいだけではありません

今日、オープニングスタッフの一人が退職いたしました。
現在のクリニックを立ち上げた際の8名のメディカルクラークの一人です。
今回退職した上田拡美さんは、チーフクラークを務めていました。

8年前に同期で入社した4名のクラーク、
先輩たちに「美人揃い!」と言わせた彼女たちですが、美しいだけではありません。
カリスマ性のあるもの、癒やし系のもの、コミュニケーションスキルの高いもの
いろんな同期がいる中で、「自由な美人」と呼ばれたのが彼女でした。

コミュニケーションが少し苦手、あまり笑わず、自由に動き、無駄に美しい・・・
一見クールビューティーですが、実は人が苦手でした。
地味に凄い クラークのちから_b0102247_18275722.jpg
そんな彼女でしたが、8年間の間に見事に成長しました。
今日のセレモニーで多くの人が彼女に言葉を贈りましたが、その中で最も多く語られた言葉がこれです。

「頼りになる」
「癒やされる」
「安心できる」
「美しい」

絶賛ですね!

私自身が彼女に贈った言葉も「確実でもっとも頼れる」でした。
何を頼んでも、確実におこない、決して慌てない
仕事の派手さはないのですが、〝地味に凄い〟のです。

二十歳で入職した彼女ももう28歳になりました。
来春は結婚を予定しています。

派手に美人で、地味に凄い上田さん
本当にありがとう!!


# by ccr-net | 2016-12-28 18:30 | CLINIC

この時期の診療風景

何でもない言葉が好き

今年もあと数日になってきました。
この時期になると
半年ぶりに来院される方や
何を思ったか急に爪を切ってくれと言われる方
駆け込みのスポーツ障害の少年や大掃除で腰を痛めた方
そんな方々でクリニックはてんてこ舞い。

そんな中
毎年心温まる言葉があります。

それは、お互いに交わすこんな言葉

「今年もお世話になりました!」
「良いお年をお迎えください」

なんてこともない言葉なのですが
日本人で良かった・・・と思える瞬間です。

実際にクリニックが閉まるのはわずか6日間なのですが
なんでこんなに慌ただしいのでしょう。
やっぱりお正月は特別なのですね。

年の瀬のひととき
あなたはいかがお過ごしですか?




# by ccr-net | 2016-12-27 21:56 | その他
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