SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

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イルカの治癒力を人間に

イルカの傷はなぜ治るのか
テレビでみる野生のイルカは傷が多いと思っていたら、今日のヘルスデージャパンに面白い記事が出ました。
イルカの優れた治癒力がヒトでの恩恵をもたらす可能性
と題された記事はJournal of Investigative Dermatology7月21日号に掲載された米ジョージタウン大学メディカルセンター研究チームによるものです。
Michael Zasloff氏は、「イルカの治癒過程に関する報告はまだほとんどなく確認されていない。イルカはなぜ、サメによる咬傷で出血死に至らないのか。なぜ激痛に苦しまないのか。重度の損傷による感染が生じないのはなぜか。ヒトならば同様の損傷は致命的になる」と述べている。
これらの疑問を解決するため、同氏は世界各地のイルカ調教師および海洋生物学者にインタビューを行い、入手可能な研究をレビューした。その結果、同氏は、イルカの感染に対する耐性がその脂肪層と関係する可能性があると結論付けた。イルカの脂肪層には天然の有機ハロゲン化合物(organohalogen compound)が含まれ、抗生物質のように作用し、抗菌特性を持つという。同氏は以前に、カエルと小型のサメの皮膚から抗菌化合物を同定している。
イルカの治癒力を人間に_b0102247_2038173.jpg

サメに噛まれた傷がイルカに何カ所も残っていることはよく知られたことですが、まさかこんな風に治癒していくとは知りませんでした。

この研究が進めば欠損した組織の修復がうまくできることになります。
続報が楽しみですね。


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# by ccr-net | 2011-08-01 20:41 | 医療

身長が高いと癌になりやすい?

身長と寿命の微妙な関係

7月28日のヘルスデージャパンに身長の高い人は発癌(がん)リスクが高いというちょっとショッキングな記事が出ました。
長身の人は、身長の低い人に比べて癌(がん)を発症するリスクが高いことが英国の新しい研究で判明した。女性では身長が4インチ(約10cm)高くなるごとに、乳癌、卵巣癌、子宮癌、大腸癌、白血病およびメラノーマ(黒色腫)が約16%増加すると考えられるという。研究著者の1人、英オックスフォード大学のJane Green氏によると、これまでの研究から男女ともに同様の傾向が認められているという
これは、Lancet Oncologyオンライン版に7月21日掲載されたものです。
全体として、長身であるほどアルコール摂取量が多く、子どもの数が少なく、肥満、喫煙の比率が低く、裕福で活動的である傾向がみられた。このような因子のほとんどと無関係に、身長の高い女性は多くの癌リスクが有意に高く、身長が増えるにつれてリスクも増加した。例外として、喫煙は身長よりも癌リスクに対する影響が強かった。また、過去の10件の研究についてもレビューした結果、ヨーロッパ、北米、アジア、オーストラリアなど世界のさまざまな集団で同様の関連が認められた。

女性で背の高い方にはインパクトの強いニュースですが、同様の研究は以前からいくつも報告されています。
男女を問わず高身長は低寿命というのが定説となっていますが果たしてそうでしょうか?
世界各国の寿命と身長について調べてみました。
オランダ 平均身長:男性 183.8cm 女性 170.7cm 平均寿命:男性 77.2歳 女性 81.6歳
ベトナム 平均身長:男性 162.0cm 女性 152.0cm 平均寿命:男性 70.0歳 女性 75.0歳
日本   平均身長:男性 170.7cm 女性 157.9cm 平均寿命:男性 79.0歳 女性 86.2歳
平均寿命はその国の医療情勢などにも大きく左右されますから一概に言えませんが、少なくとも世界屈指の高身長国オランダが低寿命だとは言えないようです。
身長が高いと癌になりやすい?_b0102247_751164.jpg

ということで日本では高身長(181cm)オランダでは平均以下の私は一安心。
こうした統計はあくまでも参考ですから、皆様くれぐれもご心配なきように・・・


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# by ccr-net | 2011-07-30 07:07 | 医療

救急搬送で医療機関受け入れ拒否の原因はどこに?

責任はどこにあるのか?見直したい病床規制と医療政策

7月22日のYOMIURI ONLINEに重症患者搬送、10回以上受け入れ拒否727人という記事が出ました。
『また?』とお思いの方もおられるかもしれませんが、この背景どこにあるか知りたいと思いませんか?
記事には同庁は断られたケースが増えたことについて、「重症搬送者が、前年より2万人以上増えたことが原因ではないか」としているとありますが、果たしてそうでしょうか。
このレポートの出所は総務省消防庁が7月22日発表した2010年中の救急搬送における医療機関の受入状況実態調査の結果にあります。
これについては日経メディカルオンラインにも同じような切り口でかかれています。
医療機関の受け入れまでに時間がかかる搬送者が多かったのは首都圏や近畿圏の大都市で、09年と同様の傾向が示された。照会回数が4回以上だった割合、救急車到着から出発までの現場滞在時間が30分以上だった割合が、すべての傷病者区分で全国平均を上回っていた都道府県は、宮城県、埼玉県、千葉県、東京都、大阪府。搬送者数自体が多いことに加え、医療機関数が多く、医療過疎の地域に比べて搬送者の受け入れを断りやすい環境にあるのが一因とみられている。

『受け入れを断る』というと受け入れ可能であるのに断るという印象を持ちますが、どうでしょう?

個人的な印象としては、これは医療政策ミスのしわ寄せだと感じています。
救急受け入れができない最大の理由は経験から1)人的資源の欠如、2)病床数の欠如の2つです。
1)の人的資源の欠如(人が足りない)については今更言うまでもありません。
では2)の病床数の欠如はどうでしょう?

病床数の欠如にはこれまた2つ理由があります。
まずは経営的問題。
ほとんどの基幹病院(2次・3次救急受け入れ)の採算ラインは病床稼働率95%〜98%です。
つまり私がかつて勤務した400床の病院で余裕は8〜20床しかありません。
こんな数は1日で簡単に埋まってしまいます。
米国の65%を考えるといかに余裕がないかお判りでしょう。

次にベッドの絶対数の不足。
日本には医療費抑制のための病床規制があります。
地域ごとに総病床数が決まっていて病床を増やすことができません。
この病床規制の対象は単に開業医ばかりでなく上述の基幹病院も含まれます。
救急の受け入れが足りないと言われながら、一方ではそのベッドを増やすことができないわけです。
これって矛盾していませんか?

救急受け入れができないとすぐに出てくる『たらい回し』という言葉、
現場で受け入れ拒否をしたい医療スタッフなんておそらくほとんどいないでしょう。
でも、現実としてベッドがないのです。
その原因は明らかな医療費抑制のための政策誘導にあります。
救急搬送で医療機関受け入れ拒否の原因はどこに?_b0102247_22271836.jpg

そろそろ真剣に議論しましょう。
この国の医療はどこを目指していくのかを・・・
大切なのは正確な現状認識と迅速な実行です。


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# by ccr-net | 2011-07-26 22:30 | 医療

夢を実現する力

今ある現実、そこに見える未来
iPlayboyでPlayboyの過去の記事を創刊号からすべてみることができるようになりました。
GIZMODOがその中の記事の一つ1987年の若きスティーブ・ジョブズ氏のインタビューをSteve Jobs Lays It Down For Playboyとして掲載しています。
この日本語訳は29歳のスティーブ・ジョブズ、iPLAYBOYで読んでみましたとして読むことが出来ます。
1987年といえばジョブズが1985年にAppleを追放され1988年にNextを発表する前の時期です。
この時期自分を追放したAppleに対する恨みではなくMacについて熱く語るジョブズの製品に対する深い愛情が感じられます。
このインタビューを通して感じられるのは、まだ一部の人のものでしかなかったコンピューターに対するジョブズの正しい認識と卓越した未来に対するビジョンです。
ビジネスにおいてさえ役割のはっきりしないコンピューターが、果たして一般の家庭に必要なのかという疑問には次のように答えています。
PB:「我々はコンピューターを人々に与えたが、まだそれで何をすべきかを示していない。私自身、小切手の処理をするときは手でやった方がまだ早い」ということです。そんな現時点で、なぜコンピューターを買わなくてはならないんでしょうか?
 ー 中略 ー
PB:それはビジネスや教育に関する話ですが、家庭ではどうでしょう?
SJ:ここまでのところ、家庭はリアルな市場というよりはコンセプト段階と言った方がいい状況です。家庭でコンピューターを買う主な理由は、家で仕事をしたいか、自分か子供用に削減ソフトを使いたいということくらいでしょう。他に考えられるのは、単にコンピューターを使えるようになりたいという動機くらいでしょう。「何かが起こっているのはわかっているけれども、それが何なのかはわからない、だから勉強しておきたい」ということです。でも、この状況は変わっていきます。コンピューターはほとんどの家庭において不可欠なものになると思います。
PB:何が変わるんでしょうか?
SJ:ほとんどの人がコンピューターを買う理由として一番考えられるのは、全国的なコミュニケーションネットワークにつなげられることです。現在は本当に大きなブレークスルーの最初の段階ですが、それは電話と同じくらい大事なものになります。
PB:具体的には、どんなブレークスルーなんでしょうか?
SJ:まだほんのさわりのところしか言えません。我々の業界の中ではよくあることですが、結果はよくわからないけれども、すごく大きくてすごく良い何かだってことはわかるんです。
まだインターネットが一部の教育機関や企業でしか使えなかった時代の言葉です。
(アメリカで商用インターネットが始まったのは1988年です)
現在コンピューターはiPhoneとして私たちの身近な存在となりまさに『電話』となりました。
同じように$1000とジョブズが語っていたMacは、最新のMacBookAirで$999(¥84,800)です。

夢を実現する力_b0102247_17535397.jpg

まだ何もよく判らない時代に可能性を直感し未来を語る、そしてそれを実現していく、
素晴らしいですね。


医療においても今ある現実を正しく見据え、未来を見通し、夢を実現できたらと思います。
さて57歳の私には当時のジョブズほどの時間は残されていません。
(ジョブズとほぼ同年です)
まず5年、そして次の10年を語り、夢に向かって進みたいと横に微睡む猫を見ながら思いました。
あなたはどうですか?

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# by ccr-net | 2011-07-23 18:00 | Mac

イノベーションについて考えよう

イノベーションで競争優位に立てるか?

先日某病院の医療連携会議に参加しましたが、そこで発表されたスタッフのテーマはイノベーションでした。
プレゼンの内容から、一見、今ブームのドラッカーの『もしドラ』にあやかったもののようにも見えます。
けれども、この病院は実際にイノベーションのまっただ中にあるのです。
ここでおこなわれているイノベーションは『365日リハビリテーション』という一見なんでもないことです。

『そんなの普通じゃない、うちだってやってるし・・・』
そんな声が聞こえそうですが、果たしてそうでしょうか?

365日リハビリテーションというのは、単に日曜日も開いているリハではありません。
日曜祭日も全く同じ体制で病院が動いているという凄いことなのです。
実際に日曜日にこの病院に出かけてみると、リハビリテーション室の活気に圧倒されます。

こうしたイノベーションをおこなうことの困難さはノンストップ診療をおこなっている私自身経験しています。
通常休む時間帯や曜日に病院を稼働させるためには、多くの人員と彼らの協力が必須です。
こうした動きは当然スタッフへの精神的ストレスも強います。
要するに、システムのイノベーションには何よりもスタッフ一人一人のイノベーションが必要なのです。

では、イノベーションとはそもそもなんなのでしょう?
イノベーション(innovation)とは、シュンペーターによって定義されたもので(ドラッカーではありません)、物事の「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」(を創造する行為)のことです。

ドラッカーはこれを「イノベーションは一部の天才によるひらめきではない」と断言し、イノベーションを成功させるための7つの機会を定義しました。それは、以下の7つです。

(1)予期せぬことの生起
(2)ギャップの存在
(3)ニーズの存在
(4)産業構造の変化
(5)人口構造の変化
(6)認識の変化
(7)新しい知識の出現

これをみると、今回のリハビリテーション病院のイノベーションが、しっかりとこの機会を捉えたものであることが明白です。
方向性は正しいのです。
しかしながら、すでに現場は悲鳴を上げつつあるようです。

ここでイノベーションのジレンマについて考えてみました。
イノベーション・ジレンマとは、優れた特色を持つ商品を売る巨大企業が、その特色を改良する事のみに目を奪われ、顧客の別の需要に目が届かず、その商品より劣るが新たな特色を持つ商品を売り出し始めた新興企業の前に力を失う理由を説明したマーケティングの理論です。イノベーションのジレンマ参照
優良企業が製品に顧客ニーズに応えて従来製品の改良をおこなうことを持続的イノベーションといいます。
これに対して、従来製品の価値を破壊するかもしれない全く新しい価値を生み出すものを破壊的イノベーションと呼んでいます。
リハビリテーション病院が365日体制をとることはこの製品改良による持続的イノベーションに相当します。
では、この場合の破壊的イノベーションとは?
おそらく無床診療所や在宅でおこなわれる新しい高機能リハビリテーションまたは集団での認知行動療法などが相当するのではないかと現時点では考えています。

それがなんなのか具体的に見えてくるとポーターの言う競争優位に立つことが可能になるでしょうし、同じく彼が提唱するCDVC( Care Delivery Value Chain )の一つの形となるのかもしれません。

なんてことを先日の病診連携会議でのプレゼンを見ながら考えていました。
やはり、外に出ることは大切ですね。


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# by ccr-net | 2011-07-18 23:54 | 医療経営
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