SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

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当たり前の日が愛おしい あなたの誕生日に寄せて

共に生きるということ

今日は妻の誕生日
また1年が経ちました
いつものように
この日がやってきたけれど、
今年の誕生日は格別・・・

震災を乗り越え
ようやく迎えた誕生日

震災の日
極楽とんぼの私は命の危機など露ほども感じず
余震のなか妻をおいて
医療だけを頭に家を離れました

残された妻は
私たち二人の命の危機を案じながら
遠方の子供たちのために万一の備えをし
2日後、義父を避難させた私の従兄弟に全てを託しました

そんな日からひと月半
特別な日が
いつものように、やってきました。

あなたと
私と
義父と
三人が当たり前のように同じテーブルに顔を合わせ
当たり前のように笑顔で食事をする

そんな当たり前の日が
とても愛おしく感じるのです
当たり前の日が愛おしい あなたの誕生日に寄せて_b0102247_21450217.jpg
今年も贈る花はこの花
数は二人で重ねた年月

共に生きてくれてありがとう
次の誕生日も一緒にむかえることができたらいいね

お誕生日おめでとう



by ccr-net | 2016-05-30 21:49 | その他

言葉って難しい

煌めく言葉、刺さる言葉

今日の熊本は31.3度、日本全国まるで夏のような暑さでした。
そんな中、多くの方に来院いただき診療も終盤にさしかかった夕方のことです。

〝あまり大したことはありませんから〟

私が発した一言で患者さんは気分を害し、激怒して診察室を出ていこうとされました。
〝自分はこんなに、苦しんでいるのに。待たせたあげくがこの言葉・・・〟
そういう想いがこみ上げて怒りが爆発したのです。

私としては、〝心配いりません、大したことはないから〟というのが導入部分で、その後、〝でも実際はこんなふうになっているので、治療はこの方向で進めましょう〟と話をもっていくつもりでした。
その導入部分で躓いてしまったのです。

安心して頂くつもりで発した一言が、症状で悩む患者さんの胸を刺したのです。
診察室に入ってみえた患者さんの様子をきちんと捉えていなかった私のミスです。
治療には個別性があるように、患者対応にも個別性があります。
それができていませんでした。

最終的には、お引き留めし十分にお話をしましたので、
真意はだいぶ判った頂いたのではないかと思います。

もう長い間、医師をやっていて思うのは、
言葉の重さ、難しさ、そして輝きです。

言葉は煌めくナイフ
だから時として人を傷つけてしまうのです。

最後の一人の診療を笑顔で終え、
久しぶりに言葉のナイフについて考えてみました。



by ccr-net | 2016-05-23 21:56 | 医療

意外と大きいストレスの力

まだまだ消えない震災の爪痕

5月も下旬に入り、避難所からお見えになる方もほとんどいなくなり、引っ越しもピークを過ぎたようです。
病状が急変される方もほとんどいなくなり、クリニックでの診療も通常の状態に戻りました。

まるで挨拶のように交わされていた
〝震災の時はどうでしたか?〟という言葉も少なくなりました。

そこに一人の80代後半の女性が基幹病院から退院してこられました。
ちょうど連休明けに心不全が悪化し、緊急入院していただいた方です。
幸いあまり重度ではなく、精神的な不安感はありますが循環器はすっかり落ち着いています。
この方の場合は、内服はきちんとできており環境の変化によるストレスも一因だったようです。

昨日5月19日付けのくまにちコムに興味深い記事がでています。
地震後2週間で心不全11倍 熊本医療センターと題された、この記事は文字通り震災の怖さを物語っています。
意外と大きいストレスの力_b0102247_22380017.jpg
地震の被害や相次ぐ余震に伴うストレス、睡眠不足などが原因で、今後も患者は増加するとみられる。専門医は「塩分摂取を控え、薬をきちんと飲んでほしい」と呼び掛けている。
 同センターによると、地震前2週間の心不全患者は2人だったが、地震後2週間は22人で11倍に急増。地震後4週間では35人に上り、昨年同期と比べても3・2倍だった。
やっぱり、ストレスの怖さを侮ってはいけません。
私の周辺では、多くの方がショックから立ち直り、一見震災前の状態に戻っています。
でも、それは上辺だけのものかもしれません。
人間は意外と脆いのです。

立ち直り、歩み始めることは大切です。
でも、まだ油断してはいけません。
私たちは考えるほど強くはないのです。




by ccr-net | 2016-05-20 22:46 | 熊本地震

生きる力と尽くす力

生きる力が沸いてくる

今日の熊本は快晴
空を見るとまるで何もなかったかのような抜けるような青空
地震なんてまるでなかったかのようです。

クリニックに震災前から交通事故で通院されている女性がいます。
〝具合はいかがですか?〟
〝仕事が忙しくて調子が悪いのですが、でもそんなことは言っていられません〟
〝不動産関連でしたよね?〟
〝賃貸物件を多く扱っているのですが、損壊が酷くて、特に益城は大変です。
不思議なことに物件ではなく大家さんのお家が損壊したところが多いのです。
本当に酷い状態です。
それが心配であちこち回っていて、自分どころではないのです〟

彼女を動かしているものはなんでしょう?
それは仕事に対する責任感?
会社への献身?
いや、純粋な無私の心ではないでしょうか。

危機に陥ったり
非常時になると
人は思わぬ行動を起こします。

もちろん、悪いことをする方もいるでしょうが、多くは他に思いをはせます。
その中に無私の心や人への思いやり、献身があるように思えます。
自分を犠牲にしても他人のためにつくそうとするのです。

人って凄いですね。

私自身はそんなに無心ではなく、少し邪悪かもしれません。

でも、
人のために何かするということが
今の私の〝生きる力〟なのです。

被災してみて多くのことを学びました。
失ったものは大きかったですが、得たものも少なくありません。

蒼天の空
心も空高く舞い上がるかなあ・・・




by ccr-net | 2016-05-17 22:37 | 熊本地震

退く勇気、捨てる勇気

生きていてこそ意味がある

震災から1ヶ月経ちました。
熊本の街も大分落ち着いてきました。
クリニックを訪れる方々もほとんどが自宅または新居での生活となり、避難所生活の方は少数です。

そんな中、東京から娘が帰ってきました。
震災以来、初めての帰宅です。
直後から福岡の息子も、東京の娘も心配しすぐに電話をくれました。
なかでも娘は心配し、直ぐに他県に避難するように言いました。

でも、私は避難しませんでした。
だって、医師だから、
守るべき人たちがいるから・・・


でも、これって1人よがりではなかったでしょうか。
娘と話していて、いかに子供達が私達を心配していたか判りました。

「だって、死んでしまったら何もできないんだよ」

私は外科医です。
手術をおこなうときに大切な事は、時として退くことです。
進むばかりが能ではありません。
退く勇気が大切なのです。


守るべきもの
それは人によって違います。

それは
家族だったり
仕事であったり
信条であったり、さまざまでしょう。

でも、何を守るとしても
何かを捨てなければいけないことがあります。
守るためには、時として捨てる勇気も必要なのです。


今回、私がしたこと
スタッフを守り
地域の人を守り(ほんの一部分)
クリニックを守りました

今回、私が気にしなかったこと
自分の命
スタッフの気持ち
妻を含めた家族の気持ち・・・
そう、独りよがりだったのです。

何が正しかったのか?
それは今になっても判りません。

でも、
退く勇気
捨てる勇気
そして他者への思いやりが私にはなかったような気がします。


震災から少し落ち着いた今
こんなことを考えてみました。



by ccr-net | 2016-05-14 21:17 | 熊本地震

フットケアでボランティア

プロフェッショナル・ボランティアの実力を知ろう

ゴールデンウイーク最後の日曜日、
四国や関西・福岡からフットケアの仲間が震災見舞いを兼ねてボランティアにやってきました。
総勢6名、有り難いことです。
このメンバーに地元の4名を加え、今日はクリニックで午後1時から無償での足検診と爪・角質ケアをおこないました。
急な話でしたので広報ができずおみえになった方は十数名でしたが、とても充実した数時間でした。

明日は、南区城南の火の君文化センターで午前9時〜午後1時まで活動予定です。
残念ながら私は診療のため参加出来ませんが、今回のフットケア・スペシャリストのレベルは一流です。
出会える方々は、本当にラッキーだと思います。

フットケアというのは文字通り足のケアをおこなうことです。
よく足つぼマッサージと混同されますが、全く別のもので、元来足を救うことを目的としています。
実際には、足の血行再建や最近有名になったエコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)、
足の角質ケアや爪のカット・矯正(巻き爪矯正)など多岐にわたります。
従って、フットケアに従事する方は、私のような医師や看護師・理学療法士から民間のフットケアスペシャリスト、
あるいはシューショップ(靴屋)のシューフィッター、義肢装具士など多くの職種が関わっています。

フットケアでボランティア_b0102247_22370553.jpg

今回の中心はその中のフットケアスペシャリスト、民間資格ですがその技術は私などは足下にも及びません
だからこそ、お互いを尊敬し合い、連携し、足を支えていくのです。

震災も急性期は落ち着き、次のステージにはいっています。
こうしたときに大切なことの一つが、足のケア=フットケアなのです。

多くのボランティアが震災の各地に入っています。
ただ私が知る限りでは、まとまった数のレベルの高いフットケアスペシャリストが入るのは、今回が初めてだと思います。

フットケアスペシャリスト、あなたも体験してみませんか?





by ccr-net | 2016-05-08 22:38 | 熊本地震

みんなで手を繋ごう・・・頑張ってばかりではいられない

〝頑張れ〟という言葉の重み

ゴールデンウィークも本日で最後、皆様いかがお過ごしでしょうか?
熊本市内は避難所も縮小され、小中学校は来週の授業再開に向けて避難所はほぼ体育館のみとなりました。
避難されている方の人数もピーク時の1/5〜1/7に減りました。
しかも、昼間は更にその1/5に・・・
まだ余震は多いものの、震災は確実に次のステップに移ってきました。

勿論、クリニックの周囲には赤紙(危険)の建物も数多くありますし、スタッフもまだ3名は居住する家が定まっていません。
ただ、医療の視点でみると、二次災害の予防がこれからますます大切になってきました。
医療機関で診る患者さんは別にして、整理された避難所で生活する方々のケアをどういう形でとっていくかが、問題です。

さて、どうしましょう?
今後の避けては通れない課題です。

もう一つ、問題があります。
震災後、私たちはみなそれぞれ、頑張ってきました。
それは、避難所にいる方も、私たち医療者も一緒です。
頑張って、頑張って、3週間が経過しました。

でも、なんだか疲れてきませんか?

ここらでちょっと一息ついて、ノンビリしたいなあと想うのは私だけでしょうか・・・
頑張ることに、ちょっと疲れてきたのです。

そんなに頑張らなくてもいいじゃない
走ってばかりではもちません。

頑張れる人
頑張れない人
元気な人
疲れてきた人・・・

みんなで支え合い、手を繋ぐことが大切です。

みんなで手を繋ごう・・・頑張ってばかりではいられない_b0102247_21255302.jpg

週末には、四国や関西・福岡から多くの仲間がフットケア・ボランティアにやってきます。
そのためのイベントもあるのですが、
私が一番楽しみにしてるのは、彼らから元気をもらうこと!

お土産いらないから、元気をいっぱい持ってきてね!!





by ccr-net | 2016-05-05 21:28 | 熊本地震
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