SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

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介護と医療の連携の鍵はあなた

やっぱり欲しい情報の一元化

今日は骨折の日?でしょうか・・・骨折の方が沢山来院されました。
その中の一人が高齢の女性です。
初めて特別養護老人ホームでショートステイをされ、居室で倒れているのを発見されました。
XPを見てみると3 partの大腿骨転子下骨折です。
ご本人は血圧・呼吸・脈拍などは安定していますが、意識レベルがはっきりしません、応答がないのです。
正確に言うと、眠前に内服された安定剤と睡眠導入薬の影響が遷延しているのかもしれませんが傾眠傾向です。

さて、普段はどうなのでしょう?

早速お連れになった施設職員の方に尋ねました。
『普段はしっかりなさっているようですが、よく判りません』
??
『昨日みえたばかりなので情報があまりないのです』
なるほど、では内服された薬剤は?
『寝る前に飲む薬といわれて、渡されました。一包化されているので判りません・・・』
では、他にお薬は?
『さあ、これ以外には頂いていませんので・・・』
では、ご家族との連絡は?
『高速を移動中で、連絡がつきません!』
???
では、ケアマネージャーは?
『こちらにお連れすると言ったら、宜しくお伝え下さいと、言われました・・・』
!!!
ちょっと、それはないんじゃないかなあ・・・

結局、ほとんど情報がありません。
まず、ケアマネージャーに連絡しました。
不在で、折り返しお電話を頂きました。
得られた情報は現在通院しているのはA病院1カ所、
普段は認知症もほとんど無く会話も普通におできになるそうです。
家族とは自分が責任を持って連絡をとられるとのことです。
内服の内容はわかりません。

次にA病院に連絡しました。
内服は安定剤と睡眠導入剤、不穏時のより強力な安定剤の3種類です。

最低限必要な情報は得られ、救急搬送先の基幹病院に連絡、搬送は救急車ではなく、施設車両を用いました。
『私たちはお送りしたら、帰ってもいいのでしょうか?』
最後に不安そうな声で尋ねられた施設職員の声が耳に残っています。

実際はこんなに簡単ではなく、搬送先の先生に事情を細かく説明したり、施設の方に事情を聞いたり、
朝のクリニックはちょっとした混乱状態でした。

今回の出来事にはいくつかの問題があります。

①家族の了承がなく、手術前提で基幹病院の救急救命センターに搬送できるか?
②ショートステイでも、なぜ普段の意識レベルや内服、かかりつけ医などの把握ができていないのか?
 (向こうの情報では、うちがかかりつけ医になっていました。最終来院は1年前です。)
③ケアマネージャーがなぜ、初期出動しないのか?
 (うちの主任ケアマネージャーに確認したら、そういう決まりはないそうです)
④家族に連絡がつかないのは何故?

結局、一番大切なことは情報の一元化ができていないことです。
情報の一元化ができていないので、なにか起こったときに対応できないことがあるのです。
基本的な情報が把握できていない・・・
同居する家族と介護スタッフの最大の違いはそこにあります。

でも、本来ケアマネージャーがその橋渡しの役割を果たすのでは?

医療介護の連携を唱えながら、相変わらず介護の世界がよく判っていません。
恐らく厚生労働省の主導する総合医が、本来この役割を果たすのでしょう。
でも、もし私がその役割を担うとしたら・・・
現状では膨大な労力と時間を必要とするその作業は、考えただけでぞっとします。

結局、大切な事は
現状で信頼できるかかりつけ医をみつけること
自分の医療情報は自分もしくは家族でしっかりと管理すること
頼りになるケアマネージャーを確保すること
そうした基本的なことではないでしょうか。

現状では、多くの方が自分や家族の健康情報に無頓着です。
何のために何の薬を飲んでいるのか判らない、
病名も、検査結果もお任せ・・・

つまり自立していないのです。


結局、医療と介護の連携の鍵は、利用者のあなた自身です。

システムは出来ています。

あとは、あなたと私、

そしてあなたを支える人たちの自覚なのではないでしょうか。






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by ccr-net | 2014-01-31 22:18 | 介護・福祉

体が硬いのは誰のせい?

上手くなりたければストレッチしよう

1月も終わりに近づき、スポーツ障害で来院する子供が増えてきました。
野球やサッカー・バスケットと競技は様々ですが、共通するのは下肢を中心とした体の固さです。
肘が痛いと言ってやってくる野球少年、膝が痛くなったバスケット少女、股関節を痛めたサッカーの子、
その多くの原因が下肢の柔軟性の低下にあるようです。

今日クリニックにやって来たサッカー少年もそうした一人でした。
右の股関節痛でやって来た小学生、体格のよい、とても小学生にはみえない大きな子です。
てっきりグロインペイン症候群(鼡径部痛症候群)だと思い、診察を始めたのですが・・・
股関節は屈曲90度・内旋10度・伸展0度と制限されていましたが、それ以上に周囲筋の硬直が凄いのです。
大腿四頭筋もハムストリングもがちがちです。
足関節も背屈制限があります。
この状態でサッカーをやれば、当然痛みが出てきます。

でも、なぜ?

『ほら、あなたがちゃんとストレッチをやらないから!』
なーんて声が聞こえてきますが、果たしてそれだけでしょうか?

成長期のスポーツ障害の原因の一つは、身体の急激な成長に体が追いついていけないところにあります。
つまり、骨の成長(身長の伸び)に筋肉が追いついていかないのです。
これに、過度のトレーニングが加わると、あっという間に硬い体の出来上がり!
あとは、これの悪循環でしょうか・・・

体の固さは、単に痛みの原因となるだけでなく、スポーツのパフォーマンスを低下させます。
たとえばボールを蹴る動作、大腿四頭筋の収縮で急激な膝の伸展をおこなうわけですが、
拮抗筋のハムストリング(膝を曲げる筋肉)が硬いと結果的に膝の伸展力が低下します。
ということは、柔軟な筋肉が得られれば、スポーツの能力は飛躍的に向上するはずです。

『上手くなりたければ、柔軟とコアトレーニングと両方やろうね!』
私の子供達への殺し文句です。

体が硬いのは誰のせい?_b0102247_22373211.jpg


最近の子供のスポーツ技術は目を見張るものがあります。

技術は十分、

あとは基本的な体力と柔軟な体の獲得ですね!






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by ccr-net | 2014-01-28 22:40 | 整形外科

フットケアはチームだから面白い

第3回熊本実践フットケア研究会

1月25日(土)午後2時から第3回熊本実践フットケア研究会を熊本中央病院でおこないました。
4時間半の長丁場でしたが、その分中身の一杯詰まった素晴らしい研究会となりました。
最初に代表世話人の熊本中央病院副院長大嶋秀夫先生が挨拶をされ、勉強会が始まりました。

トップバッターは有薗義肢株式会社の義肢装具士 有薗 康弘さんによるお話し。
『マイナー及びメジャーアンプタの義肢装具』というテーマでしたが、義肢装具士の観点から非常に広い範囲で装具・靴・義肢全般について講演して頂きました。

フットケアはチームだから面白い_b0102247_23383639.jpg

透析や糖尿病関連の看護師さんは義肢装具と接することは少なく、とてもフレッシュだったようです。

次は、大分岡病院創傷ケアセンターの認定理学療法士大塚未来子さんの素晴らしいお話し。
テーマは『足病変を予防するリハビリと連携』ですが、なによる彼女の“見える化する”という言葉が素敵です。
理学療法で良くなっていく過程を“見える化”した、とても判りやすい講演でした。
多くの受講された方にとってこれは衝撃的だったようです。

流石、噂のスーパー理学療法士!!

フットケアはチームだから面白い_b0102247_03687.jpg

講演後、私のところの訪問看護ステーションの理学療法士が『凄いですネ!』と感想を漏らしていました。
『いや、うちのクリニックでも歩行解析から普通にやっているよ・・・』と私が言うと、
『えー!知りませんでした』と驚きの一言。
法人内の情報連携がどうもできていないようです・・・とほほ。

最後に、「症例提示とそれに対するアセスメント、セルフケア支援」というテーマでの講演とグループワーク。
高名な平和台病院教育師長(糖尿病看護認定看護師 )原田和子さんのセッションです。
これは、予想通り、とても面白いものとなりました。
最後に私たちにも意見を求められ、それぞれの職種や専門性から見る角度が異なり興味深い結果となりました。

フットケアはチームだから面白い_b0102247_015133.jpg

フットケアはチームだから面白い_b0102247_0152117.jpg

グループワークの面白さは、多職種によるチーム医療の面白さに繋がるものがあります。
やはり、フットケアは多職種でやるから面白いしレベルも上がっていくのですね。

後の世話人会でも、今後グループワークやワークショップを楽しくやっていくことの大切さを認識しました。

さて、今季熊本はあと3月13日の松嶋哲哉先生の特別講演を残すのみとなりました。

とても楽しみです!!





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by ccr-net | 2014-01-27 00:30 | フットケア

インフルエンザ熊本で警報レベルに

現在、九州はインフルエンザの流行地!

最近インフルエンザが増えてきたと思っていたら、熊本もついに警報レベルに突入しました。
全国で警報レベルを超えているのは13か所。
内訳は沖縄県(4)・大阪府(2)・熊本県(2)・岐阜県(1)・静岡県(1)・愛知県(1)・福岡県(1)・宮崎県(1)です。
定点観測報告数でも、上位10県のうち6県が九州沖縄地区です。
熊本県では、山鹿が35人、菊池が31・25人で警報レベルを超え、熊本市は11.56と注意報レベルです。
インフルエンザ熊本で警報レベルに_b0102247_2120035.jpg


クリニックスタッフにはまだインフルエンザ感染は認めませんが、予断は許しません。

くれぐれも、皆様ご用心を!





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by ccr-net | 2014-01-24 21:24 | インフルエンザ

ハローから始まる医療介護連携

お互いに知らないことがいっぱい、だから医療介護連携は面白い

最近の寒波の影響か痛みで来院される方が増えてきました。
若い方であれば内服などの外来治療で大丈夫ですが、ご高齢になるとちょっと在宅では・・・
ということもあります。
そうした場合、昔は入院しかありませんでしたが、最近はいろんな選択肢が増えてきました。
例えば、ショートステイがそうですし、長期が見込まれる場合(在宅復帰が難しい場合)は、介護老人保険施設(老健)などの介護施設やサービス付き高齢者住宅(サ高住)などの住宅があります。

『医療機関じゃないのに大丈夫?』
そういう声が聞こえてきそうですが、最近の高齢者住宅の充実は目をみはるものがあります。
在宅独居の方は勿論ですが、家族が多忙な方の場合も、今より十分なサービスや配慮を受けることが可能です。

こうした施設の一つにサービス付き高齢者住宅があります。
いわゆるサ高住ですが、よく介護老人保険施設(老健)と混同されます。
どこが違うのでしょう?

介護老人保健施設はリハビリテーションを中心とした医療サービスを提供し在宅復帰を目的としています。
そのために介護職員に加え、医師・看護師・理学療法士・作業療法士などの職種を配置しています。
いってみれば、介護保険でおこなう病院のようなものです。

一方、サービス付き高齢者住宅は基本的に住宅です。
ケアの専門家が常駐し、安否確認サービスと生活相談サービスを入居者に対して提供します。
基本は住宅ですが、高齢者の暮らしを支えるサービスがあるところが只の住宅と異なるのです。
従って生活支援サービスはありますが、基本的に個室の住宅ですので、常時監視しているわけではありません。

サ高住の特徴は住まいとケアの分離にあります。
ケアを主体とした老健などの施設から住まいを中心とした住居への転換です。
医療・介護・予防・生活支援を住みながらにして受けられる施設が、サ高住なのです。
したがってサ高住は、その名の通り“サービスの質”が最優先されます。
勿論、賃貸住宅ですから、コストパフォーマンスも問われるでしょう。

これって結構大変ですね。

最近、熊本でもサ高住が増えてきました。
お値段もサービスもいろいろでしょうか・・・
勿論、サービスと値段(賃料)がパラレルではありません。
サ高住には仮に常勤の看護師がいても、医療は基本的に単体ではおこないません。
従って、連携する医療機関の質も問われるでしょう。

医療と介護は共に大きな転換点にあります。
昔はシームレスな医療と言えば、医療機関の連携のことでしたが、現在は医療介護連携を意味します。
従って、お互いにお互いを知り、より高い連携をおこなっていくことが必要です。
そのためには、医療機関も介護施設も変化していくことが大切です。

私たちのクリニックの近くには、幸いそうしたレベルの高い高齢者住宅があります。
でも、まだお互いをよく知りません。
皆様により高いレベルの医療や介護を提供するためには、お互いをよく知り成長していく必要があります。

ハローから始まる医療介護連携_b0102247_21445250.jpg


お互いがお互いをよく知ること、

医療と介護の連携は、実はこんなところから始まるのかもしれません。

もっと、もっと、あなたのことを教えて下さい。

そして、もっと私たちのことも知って下さい。

こんにちは、私たちはせんだメディカルクリニックです。





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by ccr-net | 2014-01-21 21:45 | 介護・福祉

オリーブオイルは神の油?

今後広がるオリーブオイルとオレオカンタールの可能性

『オリーブオイルが体によい』というのは、出ては消えるお化けのような話です。
あるところで、『効果的!』という研究が出ると、別のところで『有効性はない』という別の研究が出てくる。
結局、オリーブオイルの何が効果があるのか?という証明ができず、今にいたっています。

さて、1月16日のヘルスデージャパンに
地中海食単独で糖尿病リスクが低下――オリーブオイル摂取がカギにという興味深い研究がでました。
心疾患発症リスクが高く、オリーブオイルを多く含む地中海食を食べている人では、摂取カロリー量の制限や運動の推奨を行わなくても糖尿病の発症リスクを低下させられることが、スペインで行われた大規模試験のサブ解析で明らかになった。
スペイン、王立カルロス3世研究所Instituto de Salud Carlos III(マドリッド)のJordi Salas-Salvado氏らによる研究では、心疾患リスクが高く、非糖尿病の55~80歳の男女3,500例強を、①地中海食に加えエクストラバージンオリーブオイルを摂取する群、②地中海食に加えミックスナッツを摂取する群、③低脂肪食群の3群に分け、4年間追跡した。減量や身体運動増加に関する指導は特に行わなかった。
地中海食は、オリーブオイルのほかに果物や野菜、全穀粒、魚を重視する食事とした。ナッツ群のナッツ摂取量はウォールナッツ、アーモンド、ヘーゼルナッツを1日に1オンス(28.35グラム)まで、オリーブオイル群のオイル摂取量は1日小さじ3杯より少し多めまでが許容された。
追跡期間中に2型糖尿病を発症したのはオリーブオイル群で80例、ナッツ群で92例、低脂肪食群で101例だった。糖尿病リスクに影響する他のリスク因子を調整した結果、オリーブオイル群では低脂肪食群に比べ、糖尿病リスクが約40%低下していた。ナッツ群でもリスクは18%低下していたが、統計学的に有意ではなかった。
米ジェファーソン医大(フィラデルフィア)医学准教授で「Annals of Internal Medicine」の論説委員を務めるChristine Laine氏は、同誌オンライン版に1月7日掲載された同報告について、「グッドニュースだ。食物構成の変化で糖尿病リスクを低下させられることが示唆されるほか、地中海食は健康に恩恵をもたらすというエビデンスの一端になるともいえる」と解説する。


さて、オリーブオイルの何が効果的なの?

具体論になると、きちんとした研究があまりない状況ですから、ここからは推測になります。
まず、オリーブオイルの成分は、ビタミンや脂肪酸など多岐にわたります。
ここでは有効成分と思われる不飽和脂肪酸をみてみます。
オレイン酸・パルミチン酸・ステアリン酸・リノール酸・リノレン酸の5つが主に含まれていますが、中でもオレイン酸が圧倒的に沢山含まれています。
このオレイン酸が有効だと言われていました。
ところが最近の研究では、特にエクストラ・バージン・オイルに含まれているオレオカンタールが注目されています。
オレオカンタールは、炎症作用を有するプロスタグランジンをアラキドン酸(AAA)から合成するCOXを阻害する作用があります。
従ってオレオンカンタールを摂取は、AAAの効果を減らし抗炎症作用があるわけです。
この辺は、EPAとよく似ています。
なぜ、これが大事かと言えば、結果的に心血管系の疾患を減らすことになるからです。

さて、オレオカンタールの効果はこれだけではありません。
アルツハイマー病に効果がある可能性が存在するというきちんとした論文がACS Chem. Neurosci., 2013, 4 に発表されています。
興味がおありのかたはご覧あれ!

オリーブオイルは神の油?_b0102247_2327941.gif


これ自体はCOX2選択的阻害のコキシブ系の薬剤でかつてアルツハイマー病に対する大規模臨床研究がおこなわれていたので、オレオカンタールのCOX阻害作用を考えると驚くにあたりません。
夢の薬剤と思われていたコキシブ系の薬剤に重大な副作用があることが判り、この研究は中止されました。
とても残念だったのをよく覚えています。

一方、オレオカンタールはエクストラバージンオイルに含まれているのでそうした心配はいらないようです。

エクストラバージンオイル、ちょっと魅力的ですね!



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by ccr-net | 2014-01-20 23:27 | 健康

お願いだから情報を下さい

ここは駆け込み寺では無いけれど、来るものは拒めない

さて、先日の救急搬送から中1日の今日、午後1時過ぎに突然の急患が・・・
朝から強い胸部痛が有り上肢も痺れるとのことで、高齢者住宅入居の方が介護者同伴でみえました。
連絡なく突然の来院(急患初診)です。

なぜ、うちに?

朝からの症状をかかりつけ医に連絡し、基幹病院受診を指示され、電話連絡したら適応がないとのこと。
更にかかりつけ医に連絡し、“それなら、整形と内科のあるところを受診するように!”との指示。
というわけで、整形と内科の無床診療所である私たちのクリニックを受診されたようです。
でも、かかりつけ医からも施設からも、連絡も情報も頂いていません。

この話って、なんかおかしくないですか?
なんか間違っていると思うんだけどなあ・・・


温厚な副院長が珍しく声を荒らげました。
別の診察室で診療を終えた私もセンターへ顔を出し、詳細を聞きました。

“情報ゼロですか?”
“ゼロです!”
“じゃあ、しょうが無いからまず整形の私が診ましょう”

そういうと、副院長が“いや、私が・・・・”と、
ダチョウ倶楽部じゃないから・・・

というわけで、取り敢えず診察室にご案内し私が診察しました。
vital signは血圧が176/65と収縮期圧が上昇していますが、他は正常です。
さて、聴診を・・・と胸部を見ると心臓手術の傷跡が!
患者さんにお尋ねしたら、病院名は判りましたが、いつ何の手術をされたのか皆目わかりません。
聴診すると胸部全体にAR を思わせる逆流音があり、疼痛は右前胸部から側胸部・背部に放散しています。
明らかな循環器疾患で整形疾患ではありません
ここで、内科の副院長にバトンタッチ!

で、結論は二人とも同じ。
心疾患の急性増悪。
基幹病院の循環器科に連絡し、直ぐに救急搬送しました。
もちろん、かかりつけ医の先生にもご連絡し、基本情報を基幹病院に送って頂きました。

年末からの在宅患者への救急対応が評価されたのかもしれませんが、
こんな形での受診はやはり異常です。
今回のかかりつけ医の先生はきちんとした先生ですから、施設と先生の間で何か行き違いがあったのでしょう。
でもね、やっぱり困るのです。


お願いだから情報を下さい。

医療連携も医療・介護の連携もそれが最低限必要です。

私たちは医師ですので、勿論来られたかたは拒みません。

でも、ルールはあるのです。



そんなこんなで、大幅に予定が狂ったクリニックでしたが、最後におまけがありました。
遅れて往診に出かけた副院長が交通事故の現場に遭遇し、救急処置をおこなったのです。

往診が、更に遅れたのは言うまでもありません。




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by ccr-net | 2014-01-16 23:49

明日まで待てない救急搬送

大切なのはタイミング

今日は新患ラッシュで診療が終わったのは午後8時。
その後、在宅の方が高熱があるとのことで緊急の往診に出かけました。
問題の方は90代の女性、1週前から37度程度の発熱が有り、今日は午前中に38度の発熱で近くの病院を受診。
抗生剤の点滴をされ帰宅、夕方から39度の発熱となったようです。
さて、明日から在宅医療をということで紹介状を頂いていますが、全くの新患ですので把握できていません。
診察してみると、BT 39.6度、SPO2 86、脈拍120、聴診すると全肺野に喘鳴を認めます。
意識レベルは認知症がおありなのではっきりしませんが、JCS 20です。
基礎疾患に糖尿病・高血圧・心不全・低栄養があり、軽度の脱水も認めます。

さて、どうしましょう。

明日まで待てるか?
それは判りませんが、こうした場合大切なのは安全策をとることです。
というわけで、救急搬送となりました。
連絡した1件目の病院は満床、2件目の古巣の病院で受け入れていただき、同乗して救急外来へ。
さて、胸写やCT検査、血液検査の結果がどうだったか、それは別の問題。
今は快く受けて頂いた病院に感謝するのみです。

夕方、夜間に容態の変化した患者はどうするのがよいか?
在宅医が往診・点滴で繋ぐか、それとも入院か、それはケース・バイ・ケースでしょう。
でも高齢のハイリスク患者の場合、急変はあっという間におこります。
ですから、迅速な判断が必要なのです。

以前、私はこうした患者を病院に送るのは、『押しつけ』ではないかと考えた時期があります。
でも、それは送る側の覚悟にあるのではないかと最近思うようになりました。

『めんどくさいから』
『夜だから』
『夕方だから』

そうした理由で送るのは、もちろん『押しつけ』でしょう。
でも、患者のリスクと安全を考え病院へ搬送するのは“恥”ではないのです。
結果がどうであろうと、送る側のきちんとした覚悟があればよいのだと、最近は考えています。
その想いは、受け入れる側にも伝わるはずです。


いつも受け入れて頂いて、有り難うございます。

救急医療の大変さ、過酷さは存じているつもりですが、

そのおかげで何名もの命を救って頂きました。

本当に心から感謝しています。






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by ccr-net | 2014-01-14 23:21 | 医療

寒いので家で運動でもしよう

できれば楽しいほうがよい

ここ数日、熊本でも寒い日が続いています。
というわけで、屋内でもできる運動を開始しました。
お勧めは2つ!

一つはエアロバイク。
これ、ただやっていると飽きるので、映画を見ることにしました。
90分の映画でエアロバイクは25km、きわめてゆっくりのペースですが運動量としてはよいかも。

寒いので家で運動でもしよう_b0102247_22223527.jpg


もう一つは、Wii Uです。
怠け者の私がのんびりエアロバイクを漕いでいる横で、ヨガやダンスをやっていました。
これも、楽しく運動できそうです。

問題は、これが続くか・・・ですが。

というわけで、これから運動を始めます。
さて、今日の映画は?





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by ccr-net | 2014-01-13 22:24 | 健康

旅行医学からみるデング熱

ご心配な方は、旅行医学の専門家にご相談を

厚生労働省1月10日発表のデング熱の国内感染疑い例の報告についてという通告はちょっとショッキングです。
これは昨年日本を旅行したドイツ人観光客が日本でデング熱に感染した可能性が高いというものです。

デング熱は世界中で毎年5,000万から1億人が感染していますが、日本では過去60年間感染例はありません。
*発症例(他国で感染し日本で発症する)は年間50〜200例ほど報告されています。
これが、日本で感染したということになるとちょっと問題です。
感染の媒介動物はネッタイシマカ・ヒトスジシマカですから日本にも生息しています。
今回ドイツ人観光客は『山梨県笛吹市で蚊に刺された』とのことですので、日本での感染が否定できません。
けれども今回の報告例以外現時点では、報告例はなくあまり日本では心配要らないのではないのでしょうか。

デング熱と言えば、今年大流行しているシンガポールについて12月12日付けの報告が興味を引きます。
12月11日付けで公表されたシンガポール保健省の情報によりますと、シンガポールでは、デング熱とチクングニア熱の患者が増加しています。
 デング熱の患者は、第49週(12月1日から7日まで)に347人が報告され、今年の累積報告数は20,936人となりました(昨年の第49週は78人、同時期までの累積報告数は4,295人でした)。また、重症型であるデング出血熱の患者の累積報告数は92人となりました(昨年同時期までの累積報告数は26人でした)。

この何が問題かというと、デング熱が今までみられなかった市の中心部で発症していることです。
これについては産経ニュースのデング熱流行で東南アジア随一の高級ブティック街に衝撃がショッキングです。
高級ブティックが軒を連ねるシンガポールのオーチャード地区で、蚊が介在するデング熱が流行し、市民にショックを与えている。感染者には建設現場で働く労働者が多く、当局は作業中止命令を出して蚊の発生源を特定するなど対策を進めたが、同地区の感染者は100人を超えてしまった。

さて、困ったことになりました。

このデング熱、実はワクチンなどはありません。
蚊に刺されないように予防するしかないのです。

治療法は対症療法しかなく、基本的に補水(経口または点滴)です。
大切な事は、アスピリンが禁忌ということです。

旅行医学からみるデング熱_b0102247_21393728.gif


現時点では、日本での流行は心配ないようですが、海外にお出かけの方はくれぐれもご注意を!


旅行医学認定保健師 寺本恭子
医師  千田治道




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by ccr-net | 2014-01-11 21:46 | 感染管理
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