SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

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PHR(Personal Health Record)について考えよう

あなたのお薬はなんですか?

今回の震災で多くの方が医療難民になっています。
つまり満足な医療を受けることができない状態になっているのです。

『多くの医療支援チームが入っているのに、何故?』
『やっぱり、お薬がないから?』
いずれももっともなことなのですが、実はそれ以前の問題があります。
カルテがないのです。
もちろん処方内容や病名も判りません。
これでは全くの初診と同じで、お薬も手探り状態となります。
特に糖尿病の方の投薬は深刻です。

『自分のお薬ぐらい覚えていないの?』
はい、多くの方が薬剤の名前を覚えていないのです。
『えーと、青い薬と丸い薬』→え?判りません
『はい、3種類飲んでいます』→は?何を3種類でしょうか?
クリニックでよく経験することです。

こんな時、『PHR(Personal Health Record)があればなあ・・・』と思ってしまうのです。
PHRとは、“医師や患者が個々の患者のデータをオンライン上に登録し、どこからでも情報を検索できるようにする”ものです。
すべてのデータは要りません。
病名・処方歴・検査結果・アレルギーなどの禁忌情報などがあれば十分です。

『それって、電子カルテとどう違うの?』
そうお考えの方もいらっしゃるでしょう、全然違うのです。
現在の電子カルテは基本的にクローズドシステムです。
つまり自施設(自分の病院)でのみ活用できるデータで、他では利用できません。
勿論、SECOMの電子カルテのようにクラウドにデータを置き必要な人が必要な範囲で閲覧や書き込みが出来るシステムもあります。
PHRは基本的に個人でデータを管理しますが、クラウドにデータを置き、連携する医療機関とデータのやり取りをおこないます。
したがって、許可さえあればいつでもどこでも記録を見ることができるのです。
今回の震災のように施設が破壊されても患者データはクラウドにありますので、全く問題がありません。

このPHRは米国では既に実用化されています。
日本では勿論技術的には可能ですが、さまざまな理由でまだ実現されていません。
でも、今回のようなことが起きると、痛切にその必要性を感じてしまいます。

あなたのお薬はなんですか?
あなたはその名前と量を正確に言えますか?


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by ccr-net | 2011-03-31 22:58 | 医療IT

それいけ、オールジャパン

虎の門病院の記者会見にみる放射線健康被害に対する支援体制

昨日のロハス・メディカルに原発作業員の健康被害に備え補償策を ─ 虎の門病院という記事が出ました。
『なにか社会的保証をおこなうの?』と読んでみると、造血幹細胞の採取・保存体制をオールジャパンで整えたということでした。
詳細はLink先をお読み頂くとして、この発表の凄いところは、
日本全国の血液内科の病院、施設が一体となってやるという部分です。

これについて豊嶋崇徳九州大学准教授は、
オールジャパンで支援体制を組んでまいりたいと思っております。
既に全国で80程度の病院が協力の意思を示してくださっています。

と会見で話しています。

この話一見なんてことないように見えますが、実は凄いことなんです。

日本全国の医療機関が一体となって支援体制を組む、
それが、学会ではなく虎ノ門病院で発表される・・・

医療者としてはなんとなく胸がジーンとするのです。



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by ccr-net | 2011-03-30 19:11 | 医療

まさかの時のご近所付き合い

急変時に頼りになるのは誰か?
昨日は午後7時前に診療が終わり、クリニックの2Fで神戸からの来客とお話しをしていました。
そんな午後8時、裏口のインターフォンが鳴りまだ残っていたスタッフが応対しました。
私が在宅で診ている独居のAさんの様子がどうもおかしいと、アパートの隣人が相談に来られたのです。
早速お家に伺ってみると、いつもと様子が違います。
ご高齢ですがいつもしっかりしているAさんがぼんやりし、人の区別がつきません。
診察するとバイタルサインは異常ありませんが、血糖値が低下している低血糖発作です。
早速、テーブルにある角砂糖を食べて頂くと、徐々に状態が改善してきました。
お部屋につめかけたご近所の方々はほっとされ、中には涙を流される方も・・・。
彼らは、お隣さんやお二階さんそれにお向かいの方々です。
身よりもない高齢独居のAさんですが、周りには友人たちが一杯、
彼らがAさんを救ったのです。

本日朝一番で看護師が伺い、先ほど私も往診したのですが、もう普段のAさんです。
採血結果も異常ありません。
それでもなんとなく様子がおかしいので、明日念のため頭部のMRI検査を予定しています。
(慢性硬膜下血腫や微小脳梗塞で似たような症状がでることがあります)

大切なのはまさかの時に助けてくれる人の存在、
身近に家族がいない場合、頼りになるのは近くの友人たちです。

今回の震災でも頼りになったのは、地域の連帯・人と人の絆でした。

向こう三軒両隣、
あなたは大切にしていますか?



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by ccr-net | 2011-03-30 16:01 | 医療

元東芝原子炉設計部長のblogで学ぶ

安全と安心の両方が大切

連日の福島第一原子力発電所のニュースをみているとなんだかとっても不安になります。
遠い九州にいる私ですらそうなのですから、東北・関東の方の不安は大変なものでしょう。
ネットや友人たちからさまざまな情報が入ってくるのですが、例え専門家の意見でも『本当?』と疑心暗鬼になってしまいます。
そんな中、私たちの疑問に答えてくれるとても判りやすいblogに出会いました。
藤林徹氏(元東芝原子炉設計部長)が、おそらく今回の事故に対する私たちの疑問や答えるためにアップされている記事をみつけました。
report-fujibayashiと題されたそのblog(?)は、非常に判りやすく私たちの疑問に答えてくれます。

・原子力発電所で使用される燃料、その放射性物質の種類と振る舞い 2011/03/25

・単位のお話~シーベルトの次はベクレル? 2011/03/24

・福島原発から遠くに退避したいときの考え方  2011/03/21

・福島原発に関する見解と東京の安全性について 2011/3/17


これらの記事を読んでいると、不思議に安心してしまうのは私だけでしょうか?
ご一読をお勧めします。


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by ccr-net | 2011-03-29 23:46 | その他

優しい時間

人に忙しさを見せない難しさ

今日は朝から熊本医療センターに行きました。
いつもと違い、医師としてではなく患者家族としてです。

今まで何度も訪れた施設ですが、別の視点で見ると別の顔が見えてきます。
いつもと違い患者さんの数が少なかったせいもあるかもしれませんが、
なんだか凄く優しい病院になっていました。
知らぬ間に進化しているのです。

窓口やエスコートするクラークの物腰や笑顔・・・
外来の看護師さんの対応、行き交う医師の後ろ姿、
そんな姿に私は安らぎや安心を感じました。
午前中の診療もあり、私自身はそそくさと病院を後にしたのですが、胸の中に小さな驚きと感動がありました。

クリニックに戻ると、フロントに見慣れたクラークの笑顔があります。
ほっとする反面、
私たちは負けてはいないだろうか?と自問しました。

さっきまでの医療センターと違い、ここでの時間は凄く速いスピードで流れて行きます。
それは、私が医療者だから・・・
もしここに患者として来ていたらどうだろう?
自問自答してみました。
答えは判りません。

でも一つ言えること、
どんなに医療者としての時間の流れが速くとも、
患者さんが感じる時の流れがゆったりと落ち着いていること、
それが実はとても大切なのです。

『先生は忙しいから』
そうした言葉が患者から出てくるとき、
私は心の中で『負けた』と思うのです。

どんなに忙しくとも、
『先生はのんびりしてるね』
そう言われるのが私の理想・・・
叶わぬ理想かも知れませんが、一歩でもそれに近づくこと、
優しい時間を人に与えること、
それが私の理想のスタイル・・・

そう思いながら診療を続け、
今日も患者にこう言われるのです、
『こんなに忙しいと先生は死んじゃうよ!』

やれやれ、理想は遠いですね・・・



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by ccr-net | 2011-03-28 23:06 | 医療

疼痛コントロールは難しい

言うは易く行うは難し
福島第一原子力発電所が大変な状況になっています。
けれども不確かな情報しかない今、判断は非常に難しいといえます。
専門家でもない私があれこれ考えてもしかたないのだが、心配でしかたがありません。

でも私の役割は日常をきちんと取り戻すこと、後方から支援すること・・・。
ということで、今日は疼痛管理のお話をしたいと思います。

以前、もっと医療用麻薬について知ろうということで、次のように書きました。
『痛みは我慢するもの』では、ありません。
現在の医学は痛みを克服しつつあります。
お薬の使用はためらわず、けれども慎重におこなうことが大切です。

偉そうに書いたのですが、
この週末親族が腰部脊柱管狭窄症の急性増悪で強い下肢の疼痛に苦しむことになりました。
NSAIDなどの鎮痛剤は全く効果なく、オピオイドの出番です。
通常はここでコデインを漸増していくのですが、疼痛が強くそんな余裕はありません。
一気に40mgずつ120mg投与し、その後強オピオイドのデュロテップMTパッチ2.1mgに変更、24時間で6.3mgまで増やしました。
勿論急激な増量をおこなうと嘔気が必須ですので、しっかりCTZに作用するノバミンを併用しました。
おかげでオピオイド特有の嘔気は出現しません。
今回の疼痛管理は急激に疼痛を取るものでしたので、ちょっと苦労しました。
6.3mgでも鎮痛効果が不十分だったのでレスキューの使用を考えていると、ようやく痛みがとれました。
この症例は明日手術を予定しています。
手術そのものは大変なものではありませんので、術後はすっきり痛みは取れることでしょう。
通常は下記のステップ2まででOKなのですが、今回はステップ3でした。

疼痛コントロールは難しい_b0102247_202616.jpg

やはり疼痛コントロールは難しいですね。

迅速で十分な疼痛コントロール、
これが基本です。

(大変でした・・・)


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by ccr-net | 2011-03-27 20:33 | 医療

「Awsome(最高)」の3つの要素

人生は100年しかない、3歳児の心を忘れずに生きる
TED( Technology Entertainment Design)をご存じですか?
TEDは、米国カリフォルニア州モントレーで年一回、講演会を主催しているグループです。
学術・エンターテイメント・デザインなど様々な分野の人物が講演を行なうのですが、4日間で約50人の演者が講演をおこないます。この講演はNET配信されており、iPhoneやiPadでは字幕付きで観ることができます。

毎回素晴らしい講演なのですが、その中で最近とても感銘を受けたのがニール・パスリチャ:「Awsome(最高)」の3つの要素 です。
(Link先は日本語字幕ですのでご覧あれ!)
この中で、ニール・パスリチャは「Awsome(最高)」の3つの要素として次の3つを掲げています。

「物事に対する姿勢」「気付く心」「自分に忠実である事」そのいずれもが大切。



是非、日本語字幕版をご覧下さい。
(exblogはTEDからの直接のLinkが貼れませんので、上部のLinkをご覧下さい)
私たちをちょっぴり幸せに、そして勇気を与えてくれます。

「Awsome(最高)」の3つの要素_b0102247_9332459.jpg



人生は100年しかありません、

3歳児の心を忘れずに、


いつも新鮮な心で最高の人生を・・・





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by ccr-net | 2011-03-27 09:35 | その他

Songs for Japanのコンセプトが素晴らしい

Thank you,Apple!!
Universal International Musicが東日本大震災チャリティーアルバム「Songs for Japan」をiTunes Storeで販売しています。
世界中のトップアーティストが参加した全38曲のアルバムで、アーティストが受ける収益はすべて日本赤十字社へ寄付されるそうです。

オリジナルではありませんが、すべて有名な曲ばかり、
個人的には『Make You Feel My Love』が好きです。
Bob Dylanの名曲で数多くのアーティストがカバーしていますが、今回はADELE版です。



When the evening shadows and the stars appear 
And there is no one there to dry your tears  
I could hold you for a million years     
To make you feel my love 

嫌いな曲もあるかもしれませんが、いかがですか?
Songs for Japan


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by ccr-net | 2011-03-26 15:29 | その他

もっとみんなで支えよう日本の国を

平時とは異なる有事での対応が報道には必要
今日で震災後2週間となりました。
2週間前誰もが予想しなかった状態に今なお日本はあります。
今この瞬間、自衛隊も政府も発電所で働く方々も様々なボランティア(プロフェッショナル・ボランティア含む)も、勿論被災地の方々もがんばっています。
そんな中、枝野官房長官の会見がありました。
相変わらず真摯で丁寧な会見だったと思うのですが、会見の全体を通して報道陣の“責任を追及するような”姿勢が気になります。
例えば以下のようなやりとりがあります。
 ――枝野氏は2週間前には「基本的に原発は大事に至らない。放射能は飛んでくることはない。爆発しても問題ない」と、大丈夫で安心だと言い続けてきた。結果そうなってない。きちんと訂正すべきだ。確認した情報だけ出すと言ったことと矛盾しているのではないか。

 私のこの2週間の発言、記者会見の内容はすべてホームページでも公開されている。私は、今(記者が指摘したことを)申し上げたことは、申し上げたことはないと思っている。その都度、あらゆる可能性があること、現状その都度その都度の時点において今何をしなければならないかということについて、その時点での状況を踏まえながらそれぞれの時点における政府の判断を申し上げてきている。今、ご指摘されたような発言の内容は、私はしてない。

こんなまるで揚げ足取りのような責任追及は、後日すべてが落ち着いてから総括すればよいと思うのは私だけでしょうか?
今は政府も私たちも勿論報道の方も一体となって知恵を出し合いこの難局を乗り切ることが何よりも大切です。
今は有事です、平時とは違うのです。
なぜ支え合わないのでしょう?

まさかの友は真の友、
困ったときに支え合うのが私たちの基本です。




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by ccr-net | 2011-03-25 22:47 | その他

今日はMacOSXの誕生日、10歳になりました

誰も予想しなかったAppleの快進撃・・・この10年を思う

今日はMacOSXの誕生日、10歳になりました_b0102247_22244114.jpg
今日はMac OS Xの誕生日です。

Mac OS X 10.0が登場してから10周年を迎えました。
(米国時間の3月24日ですから正確にはまだかもしれませんが)
さて10年前はどうだったのでしょうか?

ということで、当時の記事を捜してみました。
(ここがWEBのいいところでもあり怖いところでもあります。変なことは書けません)
MacOS Xの今後を占ってみたというITproの記事です。
途中で、次のように書かれています。
CEOが3人交代したが,ジョン・スカーリー氏がCEOを務めた1994年~95年にかけては,期待のPDA「Newton」の壊滅的失敗などがあって,アップル社はあわや買収されるところまで追い詰められた。96年末にアップル創設者の一人であるスティーブ・ジョブス氏が経営に復帰し回復基調に乗ったが,新OSの開発計画は風前の灯火だった。
 ジョブス氏は,旧経営陣から引き継いだプロジェクトと,自らが米ネクストから持ちこんだ別のOSプロジェクトを一本化することで,ようやくMac OS Xの開発は再開したのである。
 OSのような中核商品の出荷延期は,パソコン・メーカーに大きな打撃となる。ユーザーは新しい商品が出るまで買い控えする傾向があるからだ。その出荷が次々と延期されれば,売上高げの低下につながる。
 パソコン業界では,「この7年間にわたる経営の混乱と発売延期による損失を,十分に埋め合わせるほどの力がMacOS Xに備わっているか」に関心が集まっている。いまのところ,DVD再生とCD-RWへの書き込みに対応しない欠点を除けば,システム全体としての評価は高い。パソコン業界のアナリストのあいだでは,「MacOS Xによって,アップル社の業績は大幅に改善する」という予想が大勢を占める。

この記事は当時としては非常に好意的なものです。
一般にはMacファンの間でも『こんなOSは使えない、OS9のほうが良かった』とする声が多く、実際2つのOSを私も使い分けていました。
このOSXは非常にスマートで、見かけがよく、Mac得意の爆弾マークもでない素敵な物でした。
(もっとも実用的でなく、もっぱら眺めて楽しむ、人に見せるという用途が多かったような気がします)
また最初のMac OS X にMac OS X Developer Tools(開発ツール)が付いてきたのには非常に驚きました。

このOSXが現在ではほぼ完成しその最終形と言われるLIONがもうすぐ発表予定です。
またスピンアウトしたiOSがiPhone・iPadとなり世界中を席巻していることは非常に感慨深いものがあります。

10年前、もっとも好意的な記事でさえ現在のAppleおよびOSX・iOSの状態を誰が予想したでしょうか?
今日はMacOSXの誕生日、10歳になりました_b0102247_2284158.jpg

折しも記念すべきこの日、OSXをNEXT時代から支えてきたBertrand SerletがApple社を去るというニュースが流れてきました。
本当にAppleファンにとって心に残る日となりました。

今日はMacOSX10周年ということで医療とは全く無関係のお話しでした。


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by ccr-net | 2011-03-24 22:18 | Mac
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