SENDA MEDICAL CLINIC BLOG:感染管理
2016-11-05T20:44:42+09:00
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医療と健康について
Excite Blog
予防接種は午前中が効果的?
http://ccrnet.exblog.jp/26344796/
2016-11-05T20:43:00+09:00
2016-11-05T20:44:42+09:00
2016-11-05T20:42:10+09:00
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感染管理
インフルエンザの予防接種が始まっています。
クリニックでもすでに多くの方が予防接種をしています。
さて、この予防接種
午前と午後で効果に差があるのでしょうか?
例年繰り返されるこの疑問ですが
今年は一つの答えが出そうです。
まず、今年の4月26日〝Vaccine〟に掲載されたバーミンガム大学の研究がNEWS-MEDICALに報道されました。
内容は、高齢者276名を2グループに分け午前のワクチン接種グループの方が午後のグループよりインフルエンザウイルスに対する抗体が大きく増えていたというものです。
これでワクチンが抗体を作る効果は午前中の方が優れているらしいということがわかりましたが
なぜ?そうなのかということは判りませんでした。
すると11月1日大阪大学免疫フロンティアセンターが興味深い研究を発表しました。
詳細はLink先をご覧ください。
内容は〝抗体を作る免疫反応の強く起こる時間帯、ヒトの場合は午前中にワクチンを接種すれば、ワクチンの予防効果を最大限に引き出すことが可能になる〟というものです。
先のバーミンガム大学の研究を基礎研究で裏付ける力強いもので、画期的です。
さて、今シーズンのインフルエンザ予防接種
午前、午後? いつします?
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怖いぞジカ熱
http://ccrnet.exblog.jp/25324986/
2016-02-03T21:27:00+09:00
2016-02-03T21:26:22+09:00
2016-02-03T21:26:22+09:00
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感染管理
ブラジルオリンピックも近づいてきましたが、南米はちょっと危険な状態になってきました。
現在ブラジルではご存じのようにジカ熱が爆発的に流行しており感染者は40〜100万人に達しています。
中南米を含む全体では400万人におよび、2月2日WHOはジカ熱について緊急事態を宣言しました。
詳細はNHK NEWS WEBをご覧ください。
厚生労働省リンクはこちら
またこれを受けて、ブラジル政府は『妊婦の渡航を勧めない』と同日発表しています。
ジカ熱そのものは臨床症状はあまり強くなく致命的なものではありません。
*ギランバレー症候群を起こす可能性はあります
けれども新生児が小頭症となる可能性が指摘されており、妊婦にはリスクの高い状態となっています。
また最新の情報では米国ダラスで性交渉による人人感染が報告され(2月2日)、油断でき無い状態になってきました。
*過去1例報告、現在ダラスの症例は調査中
もし人人感染だとすると感染の南米以外での急拡大も予想されます。
ちょっと怖いですね。
まずは現在の感染地域にむやみに出かけないこと、予防法としては一番かもしれません。
ジカ熱・・・
ちょっと目が離せない状態になってきました。
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女性はインフルエンザにかかりにくい
http://ccrnet.exblog.jp/25302337/
2016-01-26T22:22:00+09:00
2016-01-26T22:23:37+09:00
2016-01-26T22:22:24+09:00
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感染管理
熊本県もインフルエンザ流行期に入りました
1月もあと今週を残すばかりとなりましたが、熊本県の第2週の感染情報がでました。
第2週(1月11日〜17日)のインフルエンザ定点観測値は1.75と前週0.68の2.6倍に急増しています。
例年よりだいぶ遅いですが、これで熊本県も流行期に入りましたので、十分注意しましょう。
ところで、インフルエンザって男性患者の方が多いような印象ですが気のせい?
と思っていたら、面白い研究が出てきました。
女性はインフルエンザに対する防御力が高い可能性というこの研究、昨日のヘルスデージャパンに出ました。
女性は男性に比べてインフルエンザに対する防御力に優れる可能性があることが、新たな研究で示された。今回の研究では、女性ホルモンであるエストロゲンに、インフルエンザウイルスを寄せ付けない作用があることが判明。男性のほうが女性よりもインフルエンザが重症になりやすいのはそのためだと考えられる。この知見が新たなインフルエンザ治療につながる可能性もある。詳細はリンク先をみていただくとして、これって不公平?
やっぱり女性は偉大です。
というわけで、感染しやすい弱い男性はしっかり予防策をとりましょう。
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侮ってはいけない猫咬傷
http://ccrnet.exblog.jp/25195542/
2015-12-20T19:27:00+09:00
2015-12-20T19:33:16+09:00
2015-12-20T19:26:38+09:00
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感染管理
今日12月20日は休日当番医でした。
全部で40数名の新患の方がおみえになりましたが、その中に3名猫咬傷の方がいました。
(犬はゼロ)
内2名が成人で結構ひどく、1名は幼児で軽症です。
成人の方はいずれも受傷翌日、赤く腫れて疼痛も比較的強い状態です。
お二人とも訴えは同じ・・・
たかが猫でこんなに腫れるとは思わなかった!
猫の咬傷・引っかき傷は油断してはいけません。
犬と比較してみましょう。
一般に咬傷の数はイヌの方が猫の10倍と多いのですが、感染症の頻度はネコが犬の10倍多いのです。
*飼育頭数は平成25年で、犬10,872,000頭、猫9,743000頭で大差ありません。
ではなぜ猫の方が圧倒的に感染症を併発する可能性が高いのでしょう?
猫が汚いわけでなく、猫の方が犬より爪や牙が鋭く細いため奥に入りやすいのです。
その場合パスツレラ症が有名ですが、勿論他の細菌もあります。
Bartonella 属菌感染 による猫ひっかき病も代表的なものです。
ここで犬猫を問わず、動物咬傷で注意しなければいけないのは破傷風です。
え、破傷風って日本でまだあるんですか?
今日の患者さんからの素朴な疑問ですが、日本では現在年間100名ほどの破傷風が発症しています。
これは先進国中もっとも多く、以前より減ったとはいえ問題があります。
(英国:20例ほど、そのほとんどがヘロインなどの薬物。米国:20例ほど、薬物が多い。オランダ:1例)
破傷風の怖さはその数ではなく40%前後と高い致死率(致命率)です。
ということで、本日2名の成人の方は破傷風トキソイドを接種しました。
よりひどい創傷の場合は、更に抗破傷風ヒト免疫グロブリン(テタノブリン-IH)を投与します。
可愛い猫や犬たち、
でも、咬まれることはあります。
もしもの時は、すぐに病院へ行きましょう!
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年末年始の海外旅行にご用心
http://ccrnet.exblog.jp/25184892/
2015-12-16T21:26:55+09:00
2015-12-16T21:26:20+09:00
2015-12-16T21:26:20+09:00
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感染管理
今日12月16日に酒本恭子(旧姓:寺本恭子)が育休明けで復職しました。
これで、ようやく私たちのクリニックにも保健師が復帰しました。
酒本さんといえば、旅行医学認定保健師。
年末年始の海外旅行について感染情報を考えてみました。
まずは、ハワイ!
12月14日、ヘルスデージャパンにハワイでデング熱が増加というタイムリーな記事が出ました。
ちょっと怖い話ですが、果たしてどうでしょう?
9月中旬以降、ハワイでは122件のデング熱症例が確認されており、そのうち106件は地元住民、16件は観光客だという。さらに1例がオアフ島で報告されているが、この症例は今回の流行とは無関係とみられる。対策のため、米国疾病管理予防センター(CDC)の専門家らがハワイ島を訪問したとCNNは報告している。
さて、現在はどうでしょう?
こんな時に役立つのが、外務省 海外安全ホームページです。
ハワイ地区を調べてみましたが、特に危険情報は出ていません。
念のため、感染症情報を調べてみましょう。
ここを見る限りでは、今の時点ではそう心配はないようです。
感染症スポット情報をみてみると、現時点で最新の情報は「中国における大気汚染に関する注意喚起」です。
これは12月4日付けの情報ですが、報道されているようにきわめて深刻なようです。
インドも同様ですので、ご用心!
旅行医学はこうした感染症などの最新情報や対処法を正しく伝えることも役割の一つです。
さて、海外情報を正確につかむには、このたびレジへの登録が必須です。
みなさん、年末年始の海外旅行にご用心!
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MERSはアウトブレイクするか
http://ccrnet.exblog.jp/24581130/
2015-06-12T22:21:00+09:00
2015-06-13T07:27:32+09:00
2015-06-12T22:21:07+09:00
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感染管理
先日MERSについて書いたばかりですが、韓国でのMERSの現状が油断できない状態になってきました。
先日(6月7日)このblogに書いたときは、感染者は死者5人を含む計64人でした。
ところがわずか5日後の本日、感染者は死亡者11人を含む126人となっています。
しかも、4次感染が疑われる10歳未満の小学生の女児に陽性反応が出ました。
もしこれが4次感染だとすると、パンデミックの可能性も否定できません。
日経メディカルが患者数の推移をグラフ化しています。
これをみると患者数の増加はピークを過ぎたようにも見えますが、4次感染が現れれば話は別です。
院内感染の中心は今やサムソンソウル病院となっていますが、病院長が感染症の専門医で韓国ではもっとも医療レベルの高いといわれるこの病院でなぜこんなことになったのでしょう。
それがずっと不思議でしたが、ロイターの記事を読むとようやく経緯が判ってきました。
韓国で14人目の中東呼吸器症候群(MERS)の感染者となった男性(35)は、首都ソウルにある病院の救急病棟で、ベッドが空くのを2日半待たされた。しかしこれは、一流の病院では珍しいことではないという。
ー 中略 ー
韓国には高度な医療制度と国民健康保険がある。しかしそこには、一流の病院に入院するには何日も待たなければいけないなどの「落とし穴」もある。
MERS感染拡大の一因には、こうした入院待機期間や家族による見舞い時間の長さがあるとの指摘もあり、変革を求める声が上がっている。
保健福祉省の責任者は11日、「救急病棟が入院希望患者の待合室として使用されないよう計画を策定する」と語ったが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
今回の信じられないくらいの院内感染の原因の一つは、
当局のお粗末な情報伝達と管理に加え、
こうした韓国の医療事情があるようです。
また病室に詰めかける患者家族や看病人(プロの付き添い)の存在も、他の国にはありません。
香港政府はすでに韓国への渡航自粛を呼びかけています。
日本はどうでしょう?
明後日はソウルで予定通り東方神起のコンサートが行われる予定です。
日本からも多くのファンが参加されるでしょう。
また、Ultra Korea 2015も・・・
現在の状況で、こうした大規模のイベントをおこなうことは、果たして可能なのでしょうか?
WHOが、早く正確な情報と今後の対策を発表することを期待しています。
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MERSについて考える
http://ccrnet.exblog.jp/24563508/
2015-06-07T23:11:00+09:00
2015-06-07T23:56:01+09:00
2015-06-07T23:11:34+09:00
ccr-net
感染管理
韓国でのMERS感染が拡大しています。
産経新聞の20時34分の発表です。
【ソウル=名村隆寛】韓国保健福祉省は7日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染者が新たに14人確認され、このうち男性(75)が5日に死亡したと発表した。感染者は死者5人を含む計64人。隔離対象者は2300人を超えた。韓国政府はまた、感染者を出した国内の6病院と、感染者が滞在した18病院の名前を公表した。
これまでMERSは致死率431/1149 ( 37.5% )といわれていましたから現時点では少ない死亡数です。
(2015年5月30日現在)
MERSは発見されてまだ3年足らずの疾患です。
これまでは、中東での感染発症例がほとんどでした。
今回のような一人の感染者による比較的多くの二次感染者の発症(三次感染あり)は珍しく、WHOからのMERS対策チームが韓国に入るようです。
今回のMERS騒動で感じるのは、初期対応が感染管理ではとても大切だということです。
この初期対応を間違えると、対象は個人ではなく地域や国となります。
東北大学の賀来満夫教授が専門とされる感染制御の分野です。
本日、感染者が発生した6病院と一時滞在した18病院のリストを韓国政府は発表しましたが、一部間違いがありすぐに訂正があるなど、情報公開においても混乱しています。
情報の信頼性がないのです。
私は感染症の専門家ではありませんが、
感染対策にとって大事なのはスタンダードプリコーションなどの予防策の遵守と、
情報の迅速で正確な公開です。
今回は、その点が上手く機能していないようです。
もちろん、日本も対岸の火事ではありませんから、十分な注意が必要です。
それにしても、動物園のラクダを隔離したのには驚きました。
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インフルエンザの流行状況について
http://ccrnet.exblog.jp/23869512/
2014-12-12T21:49:42+09:00
2014-12-12T21:49:47+09:00
2014-12-12T21:49:47+09:00
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感染管理
先週、TV他で“インフルエンザが流行期に入った”と大々的に報道されました。
そのためか、先週からインフルエンザワクチンの駆け込み接種が増えています。
「まだ、大丈夫でしょうか?」
そうご心配なあなた、大丈夫です・・・九州では。
本日、第49週のインフルエンザ流行レベルマップが発表されました。
ご覧のように、まだ九州は真っ白です。
けれども、全国レベルでみると、第49週の定点当たり報告数は3.49で、
前週の定点当たり報告数1.90よりも増加しています。
というわけで、熊本は現時点ではまだ大丈夫!
でも、今週末からの寒気で一気に広がる可能性があります。
実際、熊本県内では有明地区で既に感染者が出ています。
皆様もくれぐれもご注意を!!
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日本におけるエボラ出血熱対策
http://ccrnet.exblog.jp/23577546/
2014-10-16T22:11:08+09:00
2014-10-16T22:12:04+09:00
2014-10-16T22:12:04+09:00
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感染管理
米国テキサスヘルスプレスビテリアン病院でのエボラ出血熱患者からの二次感染が大きな問題になっている。
当初、エボラ出血熱の二次感染は設備の整った米国の先端病院では起こりえないと言われていた。
その病院で既に2名の二次感染がおこっている。
何故起こったのか?
それは適切な感染防御策がおこなわれなかったからだ。
驚くべき事に、この病院をはじめとした米国の多くの病院で十分な感染防御策がおこなわれていない。
これについては、本日付で全米看護師連合がエボラ対策で大統領の行政命令求める書簡を発送している。
テキサスの病院では、事前の訓練や必要な個人用保護具の準備は不十分だと現場の声が上がっている。
さて、日本ではどうだろう?
今朝のTVで某大学の呼吸器科の教授が驚くべき発言をしていた。
『日本は医療レベルも高く感染対策の認識も高いので大丈夫!』
なんの根拠をもって、こうした発言ができるのだろう。
仮にエボラ出血熱の患者が日本で発症したとしよう。
その場合、日本ではなんとこのウイルスの検査がかろうじて出来る程度で培養が出来ない。
エボラ出血熱の検査はWHOの定めるBSL4の施設でしかできない。
可能な施設はあるのだが、現段階で許可がでていないのだ。
信じられないことにこれが日本の現実だ。
エボラ出血熱のような第一種感染症指定医療機関は、現在、全国で45施設92床しかない。
熊本では熊本市民病院の1床のみだ。
これでどうして、『大丈夫!』といえるのだろう。
大切なのは、現状の正しい認識と、十分な準備だ。
まだ、遅くはない。
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デング熱で注目される旅行医学
http://ccrnet.exblog.jp/23274793/
2014-08-29T22:43:24+09:00
2014-08-29T22:43:45+09:00
2014-08-29T22:43:45+09:00
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感染管理
ここ数日テレビを視ているとデング熱についての報道が過熱気味です。
40年ぶりの国内感染例に加え新たに2名の感染者がみつかり、
その感染場所が代々木公園というのですから、確かにショッキングです。
でも、ちょっと冷静に考えてみましょう。
そもそもデング熱は日本と無縁ではありません。
毎年200名近い日本人がデング熱に感染し帰国していますし、昨年はなんと249名でした。
つまり以前から患者は日本にもいるのです。
今回問題なのは、“日本で感染した!”ということです。
でも、海外で感染した患者が日本に帰国すれば、蚊がそれを媒介する可能性は常にあります。
日本の場合、ヒトスジシマカが媒介する蚊になります。
ただ東南アジアに生息するネッタイシマカのほうがウイルスの伝達力が高いのです。
今日テレビで代々木公園の消毒の様子をみていると、最初に捕虫網で蚊の捕獲をおこなっていました。
そう、問題はネッタイシマカが日本にも生息しているかどうかです。
もしそうであれば、多くの感染例が発生しやすくなります。
さて、ネッタイシマカがいるのでしょうか?
デング熱については、以前雨期の東南アジアへの旅行で注意することや旅行医学からみるデング熱で言及しました。
雨期の東南アジアへの旅行で注意することで書いたうちのスタッフは、これがきっかけで旅行医学認定保健師になりました。
今回のことで、旅行医学にみなさんが興味を持って頂ければと思います。
大切なのは、情報を正しく理解すること。
旅行医学を宜しく!!
ご興味がおありの方は、旅行医学をご存じ?をご覧下さい。
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旅行医学からみるデング熱
http://ccrnet.exblog.jp/21832133/
2014-01-11T21:46:34+09:00
2014-01-11T21:46:41+09:00
2014-01-11T21:46:41+09:00
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感染管理
厚生労働省1月10日発表のデング熱の国内感染疑い例の報告についてという通告はちょっとショッキングです。
これは昨年日本を旅行したドイツ人観光客が日本でデング熱に感染した可能性が高いというものです。
デング熱は世界中で毎年5,000万から1億人が感染していますが、日本では過去60年間感染例はありません。
*発症例(他国で感染し日本で発症する)は年間50〜200例ほど報告されています。
これが、日本で感染したということになるとちょっと問題です。
感染の媒介動物はネッタイシマカ・ヒトスジシマカですから日本にも生息しています。
今回ドイツ人観光客は『山梨県笛吹市で蚊に刺された』とのことですので、日本での感染が否定できません。
けれども今回の報告例以外現時点では、報告例はなくあまり日本では心配要らないのではないのでしょうか。
デング熱と言えば、今年大流行しているシンガポールについて12月12日付けの報告が興味を引きます。
12月11日付けで公表されたシンガポール保健省の情報によりますと、シンガポールでは、デング熱とチクングニア熱の患者が増加しています。
デング熱の患者は、第49週(12月1日から7日まで)に347人が報告され、今年の累積報告数は20,936人となりました(昨年の第49週は78人、同時期までの累積報告数は4,295人でした)。また、重症型であるデング出血熱の患者の累積報告数は92人となりました(昨年同時期までの累積報告数は26人でした)。
この何が問題かというと、デング熱が今までみられなかった市の中心部で発症していることです。
これについては産経ニュースのデング熱流行で東南アジア随一の高級ブティック街に衝撃がショッキングです。
高級ブティックが軒を連ねるシンガポールのオーチャード地区で、蚊が介在するデング熱が流行し、市民にショックを与えている。感染者には建設現場で働く労働者が多く、当局は作業中止命令を出して蚊の発生源を特定するなど対策を進めたが、同地区の感染者は100人を超えてしまった。
さて、困ったことになりました。
このデング熱、実はワクチンなどはありません。
蚊に刺されないように予防するしかないのです。
治療法は対症療法しかなく、基本的に補水(経口または点滴)です。
大切な事は、アスピリンが禁忌ということです。
現時点では、日本での流行は心配ないようですが、海外にお出かけの方はくれぐれもご注意を!
旅行医学認定保健師 寺本恭子
医師 千田治道
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新型インフルエンザワクチンの接種は集団接種が原則
http://ccrnet.exblog.jp/20448478/
2013-05-16T08:16:05+09:00
2013-05-16T08:16:05+09:00
2013-05-16T08:16:05+09:00
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感染管理
中国での鳥インフルエンザの動向が気になる昨今、未知の感染症に対するガイドライン案が出てきました。
新型インフルワクチン「集団接種が原則」-政府がガイドライン案と題されたCB newsに掲載された記事によると下記のようになっています。
政府は14日、「新型インフルエンザ等対策有識者会議」を開き、新型インフルエンザなど未知の感染症が発生した際の対策の具体的な運用を定める「対策ガイドライン」の案を示した。予防接種に関するガイドラインを新たに定めたのが特徴で、原則として集団接種で行うことを明記した。
2009年に発生した新型インフルエンザの際には、生産効率がいい大容量のバイアルのワクチンが多く供給されたが、個別接種では使い切れない医療機関が多かった。
詳細はリンク先を読んで頂くとして、注目すべきは以下の2点。
・住民接種の会場については、「人口1万人に1か所程度」
・帰国者・接触者外来は「10万人に1か所程度」
熊本市では人口から接種会場71箇所、外来7カ所となります。
接種会場は中学校52校でよいとして、問題は帰国者・接触者外来です。
数の上では、熊本医療センター・日赤・市民・中央・済生会の5病院に地域医療センター・再春荘の2病院、必要時大学病院を加えることでなんとかクリアできそうですね。
問題は、その先です。
感染が一定以上拡大するまでは、感染症法に基づき、すべての患者を感染症指定医療機関などに入院させる。感染が拡大したら、重症患者を受け入れる病床を確保するため、軽症患者は自宅療養とする。緊急時に医療法上の定員を超えて患者を受け入れることについては、一時的には「やむを得ない」としながらも、常態化しないよう病病連携を十分に活用することを提言している。
さて、熊本で考えて見ましょう。
感染症指定医療機関は第1種と第2種の2種類。
第1種感染症指定医療機関は、全国で41医療機関でわずか79床!
熊本では熊本市民病院の2床のみです。
第2種まで広げてみるとどうでしょう。熊本県の感染症病床だけでみると以下のようになります。
470 熊本市立熊本市民病院 10床
473荒尾市民病院 4床
474山鹿市民医療センター 4床
475菊池郡市医師会立病院 4床
476阿蘇中央病院 4床
478宇賀岳病院 4床
479健康保険八代総合病院 4床
481国保水俣市立総合医療センター4床
483健康保険人吉総合病院 4床
484健康保険天草中央総合病院 4床
実際に結核病棟まで広げるともっと多くなりますが、この病床数は現実的ではありません。
結局、大流行時には手に負えないことになりそうです。
勿論、病床数を増やせばいいのでしょうが、これには莫大な費用がかかります。
結局未知の感染症の大流行時にはコンテイジョンにみるように野戦病院化するしかなさそうです。
となると大切なのは予防接種ということになりそうです。
集団接種は合理的だと思いますが、前回失敗した優先順位の融通性のなさ、これを解決するのが大事ですね。
兎も角、第一歩が踏み出せたことは大歓迎です。
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鳥インフルエンザに関する最新情報
http://ccrnet.exblog.jp/20286471/
2013-04-14T21:50:00+09:00
2013-04-14T23:04:57+09:00
2013-04-14T21:50:51+09:00
ccr-net
感染管理
本日、鳥インフルエンザの中国での更なる拡大が発表されました。
【上海=金順姫】中国で鳥インフルエンザ(H7N9)の感染が拡大している問題で、河南省は14日、34歳と65歳の男性2人の感染者が新たに確認されたと発表した。内陸部の河南省での感染者は初めて。
ー 中略 ー
上海市は14日、感染して治療していた2人が死亡したほか、新たに3人の感染が確認されたと発表した。浙江省でも4人、江蘇省でも2人の感染が新たに確認され、これまでの感染者は計60人、うち死者は13人となった。
さて、広がったととはいえ、まだ二桁、予想の範囲です。
問題は、人ー人の二次感染は確認されていないものの、その特徴的な感染ルートです。
国際獣疫事務局(OIE)は11日の声明で次のように発表しています。
中国で死者が出ているH7N9型鳥インフルエンザについて、ウイルスに感染した鳥を見分けるのが難しく、「かなり異例な状況」だと危機感を示した。
OIEはH7N9型のウイルスについて「家禽(かきん)類に対する病原性は非常に低いが、人に感染すれば重い症状をもたらす可能性がある」と指摘。検査で陽性反応を示した鳥を見ただけでは病気だと全く分からないため、「ウイルスを見つけるのは極めて困難だ」と対策の難しさを認めた。
今までのように鳥が死んでインフルエンザが判るわけでなく、一見健康な鳥から感染するのです。
一方、CDCの研究員は11日次のように発表しています。
CDCのインフルエンザ担当科学者のティモシー・ウエキ氏とナンシー・コックス氏は、医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)の電子版に掲載された論文の中で、多くの新型インフルエンザウイルスと同様、今回見つかった型が「動物からヒトに散発的に感染する」だけなのか、それとも「インフルエンザの大流行(パンデミック)の始まりを示唆するのか」はまだ分からないと述べた。
つまり、まだよく判らないのです。
現時点でもっとも、信頼性が高い情報はNIID国立感染症研究所のこのページです。
これはWHOの4月13日時点の公式見解の邦訳です。
一部NHKなどでタミフルなどの抗インフルエンザ薬4種の効果が確認出来たとの報道がなされていますが、私自身が確認出来た信頼できる情報は上記ページに記載されているオセルタミビルとザナミビルの2つです。
では、現時点でオセルタミビル(タミフル)の備蓄量はどうでしょうか?
報道によれば、厚生労働省の発表では3月末の時点で国と都道府県合わせて国民のほぼ半数に当たる6322万人分の抗ウイルス薬を備蓄しているということです。
さて、今の時点でどうすればよいのでしょう?
取り敢えず、必要で無ければ中国への旅行は避けること。
また、前述の国際獣疫事務局(OIE)の発表のように、鳥の発病性は低く、一見健康な鳥から感染する可能性があるので、鳥と不用意に接触しないことです。
慌てる必要はありませんが、注意深く見守っていきたいと思います。
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風疹ワクチンはどこへいった?
http://ccrnet.exblog.jp/20278409/
2013-04-12T21:34:50+09:00
2013-04-12T21:35:05+09:00
2013-04-12T21:35:05+09:00
ccr-net
感染管理
先日から新型鳥インフルエンザについて書いていますが、風疹についても少しだけ触れておきます。
以前、風疹の予防接種を受けようで書きましたように現在爆発的に風疹が流行しています。
それで風疹ワクチン接種ブームとなっているのですが、現在流通しているものはもう無くなったようです。
(医療機関所持のものは除く)
既に昨年の倍の15万本を接種したわけですが、今年度生産されるワクチンが流通するのは夏頃になりそうです。
それではどうすればよいのかというと、現在麻疹・風疹混合ワクチンであるMRワクチンは100万本ほどあるので、このワクチン接種を推奨しています。
さて、どうしましょう?
といっても、他に選択肢は無く少し割高のMRワクチンを必要な方は接種するほかなさそうです。
今回の風疹の大流行はワクチン行政の難しさを露呈させました。
来年以降については、早急な対策が望まれます。
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鳥インフルエンザ(H7N9型)が感染拡大
http://ccrnet.exblog.jp/20270334/
2013-04-10T22:20:21+09:00
2013-04-10T22:20:55+09:00
2013-04-10T22:20:55+09:00
ccr-net
感染管理
先日から話題になっている中国での新型鳥インフルエンザ(H7N9型)ですが、ここに来て拡大しています。
まず、WHOは9日、中国東部でH7N9型鳥インフルエンザの感染が広がっている問題で、人から人へ感染した可能性が否定できないケースが2家族で見つかったことを明らかにしました。
WHOは現時点で人から人への感染を確認していないが、「2家族で人から人への感染が疑われる事例がある」(報道官)と説明。2人家族と3人家族で、地域は上海市と江蘇省という。家族がそれぞれ動物から感染したとも考えられ、調査を続けている。
一方、NHKニュースでは時間を負う毎に感染が拡大しています。
本日の19時28分のニュースでは、『中国の東部でヒトへの感染が相次いでいるH7N9型の鳥インフルエンザは、10日、江蘇省などで新たに3人の感染が確認され、これで感染者は合わせて31人、死者は9人となりました。』と発表されました。
その後、21時5分には『中国でH7N9型の鳥インフルエンザウイルスに感染した人は、10日新たに、上海市や江蘇省などで5人の感染が確認されたことで合わせて33人、死者は9人となりました。
中国各地の衛生当局の発表によりますと、10日新たに感染が確認されたのは、上海市の76歳と81歳の女性2人と、江蘇省無錫市の70歳と74歳の男性2人、それに浙江省杭州市の65歳の男性の合わせて5人です。』となっています。
単に情報が錯綜しているだけかもしれませんが、徐々にですが確実に増加しています。
一方、この感染の原因の一つと思われる鳥に対する感染対策は以下のように非常にお粗末です。
各地の衛生当局は市場での生きた鳥の取引を禁止したほか、南京市では10日から都市部の家庭で鶏などを飼うのを禁止するなど、感染拡大の防止に努めています。
では、これが冒頭の“人から人への二次感染を疑う事態”かというと、感染の拡大が遅く人数も少ないので否定的です(尤も、中国の発表なので数があてにならないという危惧もありますが・・・)
これに対して、ついに日本政府が動きました。
政府は10日、中国で鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)の感染が拡大していることを踏まえ、強毒性の新型インフルエンザに対する危機管理の取り組みを定めた「新型インフルエンザ対策特別措置法」の施行令を12日に閣議決定し、13日から施行することを決めた。4月下旬の施行を予定していたが、感染の広がりを受け前倒しした。
果たして、安倍内閣の動きが経済対策同様速いからなのか、他に理由があるのか、ちょっと不気味ですね。
ここ数日で、今回の感染に対する情報は確実に動いています。
少なくとも、注意して情報を見ていく必要がありそうです。
コンテイジョンが起こらないことを祈っています。
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