SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

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震災後2ヶ月を考える

すぐそこにある被災地

早いもので震災後2ヶ月が経過しました。
一見何事もなかったかのように、市内の店舗には物が溢れています。
水道の蛇口を捻ると水が流れ、
ガスは普通に着火し、
強い余震で目を覚ますこともありません。

平凡な日常が
流れているのです。

でも、
震災の爪痕は大きく残っています。
震災後しばらくボランティア活動をしていた公民館には
まだ家が全壊の方々が避難しています。
家にいるのが怖いという子供たちのために、
車中生活を送っているご家族もいます。
収入の道が断たれた方もいます。

ニュースで報道される益城だけが被災地ではないのです。

今日は久しぶりに取材のためのビデオ撮影を受けました。
バックが明るい方がいいということで、2FのSTUDIOを使用しました。
この部屋には、まだ震災の名残があります。
30名収容のセミナー室ですがテーブルは半分片付けられ、
そこに震災時の支援物資が積まれています。
一時期、クリニックの災害支援センターとなっていたリハビリテーションセンターから移動してきたものです。
ここに積まれた物資を見るたびに、震災直後の混乱とボランティア活動に動いた日々を思い出します。
慌ただしい日々でした。

そして、
時々思うのです。
今、こんなに安閑としていていいのかと・・・

でも震災時、震災後の支援活動は、ボランティア活動だけではありません。
私たちが日々生活し、働き、生きていく・・・
それもこの地域での個々の支援活動なのだと思います。

私たちは医療者ですから
日々の医療行為や、院外活動で行動することもそうした役割があるのです。

マスコミで報道されるような被災地で派手に活動することだけがボランティアではないのです。

もちろん、益城のような甚大な被害を被った地区と、そうでない地区とは違います。
でも、身近なところに、すぐ私たちの横に被災地はあるのです。
当たり前のことが当たり前にできる、
そうした平凡な日常がそうした現実をともすれば忘れさせてしまうのです。

最近は、遠方へ避難されていた方々が毎日数名クリニックに戻ってこられるようになりました。
でも、その中の半分くらいは家が全半壊した方です。
熊本市の中心部でも、これが現実なのです。

私たちは忘れてはいけません。
被災地が私たちのいる今この場所にあることを。

なんてことを言いながら、私自身日々の生活に追われています。
でも医療者であることは忘れてはいません。
震災後のこの時期にしなければいけないことも・・・

震災から2ヶ月、こんなことを考えてみました。
さて、なにができるでしょう。




by ccr-net | 2016-06-14 22:50 | 熊本地震
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