SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

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被災したって医療はできる 3

父は疎開へ、チームは始動

昨日昼、90才の義父を医療疎開目的で親戚の診療所に預けるため、熊本を出ました。
大牟田まで通常は1時間くらいでつくところ、大渋滞で4時間かかりました。
疲れ果てた私たちを暖かく迎えてくれた従兄弟夫妻、心から感謝しています。

一夜明け、父はよく眠れ、心なしか一段と元気になったようにみえます。
大量の水(ポリタンクで200リットル )と食料や清拭剤を山のようにハイエースに積み込み、
帰りは行きの半分の2時間強でした。
そこに、福岡の友人が待望のウオーターサーバーや水・支援物資を届けてくれました。
なんと嬉しいこと!
なんて素晴らしい友人!
家に帰り着くと、急激に疲れが出て妻とぐったりしていましたが、ようやく昨日から考えていたことを実行する時がきました。

せんだメディカルクリニックは、震災以来ほとんど機能していません
それは度重なる電話回線の障害や地震のせいではありません。

水がないのです。
飲料水だけでなく生活用水がないことが、これほど大変だとは思っていませんでした。
スタッフのトイレさえ確保できないのです。

在宅は機能しています。
居宅もそうです。
けれども上記の理由で、クリニックでの通常の医療やデイケアなどは稼働しません。
それほど、水の問題は深刻でした。

それが、ようやく解決の糸口がみえました。
在宅・介護・クリニックの3つが一丸となり、機能を分担することで解決の糸口がみえてきました。
法人全体に声をかけ、午後6時に八割のスタッフが集まりました。
そのうちの4名は車上生活です。

詳細はここに書きませんが
ケアマネージャーから現在のこの地域の状態の報告と確認
訪問看護からは居宅や高齢者住宅の現状の報告と問題点
リハビリテーション部では本日院外活動をおこなった益城地区でのリハや運動の重要性とボランティアの現状
こうしたことに、各職種やセクションから活発に意見や疑問を出して貰いました。

ここにいる全員が私を含め被災者です。
前述のように家に帰れず、車上生活を行っている者もいます。

何をしなければいけないのか?

答えは簡単、最低限の安心と環境を提供し、全員が情報を共有することです。
そうして、はじめて医療がおこなえるのです。

いくつかのチームを編成しました。

飲料水の確保をおこなうチーム(タンクへの水道水の貯留)
生活用水を確保するチーム(トイレ用)
さまざまな物資の調達チーム(患者さんなどの体ふきシートひとつにしても県内では調達できません)
訪問看護の中で特に問題になった栄養と清潔の確保
全体の物資と情報を管理するチーム
院外リハ(エコノミークラス症候群の予防)をおこなうチーム
そしてクリニックで診療と在宅医療をおこなうチームです。

クリニックのリハ室は物資の管理と作戦室へ
2FのSTUDIO(研修室)は車で生活していたスタッフが寝たり他のスタッフの休息所に
デイケアは同じく車上生活をしていたスタッフ一家の眠る場所へ
それぞれ、その役割を変えました。

こうしたことをおこなって初めて、私たちは医療者としてのスタートラインに立てると思います。

私は全力でスタッフを支える環境を提供し
スタッフは協力し合い医療法人全体を支え
そして法人全体で医療や介護を支えるのです。

明日ようやく、スタートラインに立てる準備が整いました。
大切なのは本音を語ること・・・
そうしなければ医療なんてできません。

胸を張って医療が出来る日が見えてきました。


by ccr-net | 2016-04-18 21:39 | 医療
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