SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

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寒い師走に暖かい力 医師と患者の関係

患者からもらう元気もある

年末最後の往診に今日出かけました。
今年の最後を締めくくるのは
徐々に進行する難病に独居で一人立ち向かっている方。

毎回、この方のところへ伺うと思うのは、
今の在宅医療や在宅介護の制度は素晴らしいなあということ。
一昔前では、とてもこの状態での独居は考えられません。
いろいろ問題はあるかもしれないけれど、
医療と介護の連携があってはじめてこうしたことが実現するのです。

いつものようにチャイムを押し、
ドアを開けて玄関から声をかけると、
次の間から明るい声が聞こえました。
声に導かれて行くと、そこにいつもの笑顔がありました。

いつもいつも目にするのは
難病に負けず輝く笑顔・・・
凄いなあ
と感心してしまいます。

なぜなんでしょうね。

「今日もお元気ですね」
「先生のおかげです」
「そんなことはありません。あなた自身の力ですよ。」

実際、半年前と比べお元気になっておられます。
それはALSに効くラジカットのおかげかもしれませんが、
多くは、ご自身の達観によるものだと私には思えます。

私たちは、
医療と介護で彼女を支え
彼女から、
受け入れるという
達観を学びました。

勿論、苦悩はあります。
スタッフに弱音を吐かれることもあります。
だって人間ですもの・・・
当たり前です。

医師は与える者ではありません。
共に戦う仲間です。
だから、
患者から学ぶことも多いのです。

師走の街を往診車で走りながら
いつの間にか笑っていました。

今年一年、一緒に戦ってくれてありがとう。
来年も宜しくお願いします。





by ccr-net | 2015-12-30 21:44 | 医療
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