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MERSはアウトブレイクするか

この時期に巨大イベントは必要か?

先日MERSについて書いたばかりですが、韓国でのMERSの現状が油断できない状態になってきました。
先日(6月7日)このblogに書いたときは、感染者は死者5人を含む計64人でした。
ところがわずか5日後の本日、感染者は死亡者11人を含む126人となっています。
しかも、4次感染が疑われる10歳未満の小学生の女児に陽性反応が出ました。
もしこれが4次感染だとすると、パンデミックの可能性も否定できません。

日経メディカルが患者数の推移をグラフ化しています。
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これをみると患者数の増加はピークを過ぎたようにも見えますが、4次感染が現れれば話は別です。

院内感染の中心は今やサムソンソウル病院となっていますが、病院長が感染症の専門医で韓国ではもっとも医療レベルの高いといわれるこの病院でなぜこんなことになったのでしょう。
それがずっと不思議でしたが、ロイターの記事を読むとようやく経緯が判ってきました。
韓国で14人目の中東呼吸器症候群(MERS)の感染者となった男性(35)は、首都ソウルにある病院の救急病棟で、ベッドが空くのを2日半待たされた。しかしこれは、一流の病院では珍しいことではないという。
ー 中略 ー
韓国には高度な医療制度と国民健康保険がある。しかしそこには、一流の病院に入院するには何日も待たなければいけないなどの「落とし穴」もある。
MERS感染拡大の一因には、こうした入院待機期間や家族による見舞い時間の長さがあるとの指摘もあり、変革を求める声が上がっている。
保健福祉省の責任者は11日、「救急病棟が入院希望患者の待合室として使用されないよう計画を策定する」と語ったが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

今回の信じられないくらいの院内感染の原因の一つは、
当局のお粗末な情報伝達と管理に加え、
こうした韓国の医療事情があるようです。

また病室に詰めかける患者家族や看病人(プロの付き添い)の存在も、他の国にはありません。

香港政府はすでに韓国への渡航自粛を呼びかけています。
日本はどうでしょう?

明後日はソウルで予定通り東方神起のコンサートが行われる予定です。
日本からも多くのファンが参加されるでしょう。
また、Ultra Korea 2015も・・・

現在の状況で、こうした大規模のイベントをおこなうことは、果たして可能なのでしょうか?

WHOが、早く正確な情報と今後の対策を発表することを期待しています。


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by ccr-net | 2015-06-12 22:21 | 感染管理 | Trackback
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