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女性アスリートの栄養管理について考えよう

疎かにされやすいスポーツ選手の栄養管理

今週は、女性アスリート(高校生)の来院が多く、その中でも栄養管理の不備による障害が目立っています。
昨日は新体操の女子が2名、今日は陸上競技の女子が2名、計4名の新患がそれに該当します。

この4名は運動能力が非常に高いのが特徴です。
では、アスリートである彼女たちに何が起こったのでしょう?

昨年10月、本blogに女性アスリートとLow Energy Availabilityという記事をアップしました。
ここで、下記について書きました。
アメリカスポーツ医学会によるFemale Athlete Triadと呼ばれる女性アスリート3主徴
1997年
 ・Disordered eating:摂食障害・Amernorrhea:無月経 ・Osteoporosis:骨粗鬆症
2007年
・low energy availability(利用可能エネルギー不足) ・Amernorrhea:無月経 ・Osteoporosis:骨粗鬆症
2014年
・low energy availability(利用可能エネルギー不足) ・Amernorrhea:無月経 ・Osteoporosis:骨粗鬆症

この中で、大切なのはlow energy availability(利用可能エネルギー不足)で、これが他の2つを決定します。
摂取するエネルギーが大切なのです。
女性アスリートの栄養管理について考えよう_b0102247_22222678.jpg

これは、昨年院内勉強会で私が使用したスライドです。
ジェシカ・エニスは英国の7種競技のチャンピオンでロンドンオリンピックのゴールドメダリストです。
この恵まれた身体が、好記録を生むのです。

前回も書きましたが、low energy availability(利用可能エネルギー不足)とはなんでしょう?
まずEnergy availability(利用可能エネルギー) について考えてみましょう。

【食事からとる摂取エネルギー】 − 【運動で消費されるエネルギー】 = 【利用可能エネルギー】

この利用可能エネルギーが基礎代謝や日常活動に使用できるエネルギーです。
low energy availability(利用可能エネルギー不足)とは、通常のエネルギーが賄えない状態です。
当然、これがクリアできないと無月経などの体調不良がおきます。
女性アスリートの栄養管理について考えよう_b0102247_22314174.jpg

45kg(除脂肪)の陸上長距離選手で考えてみました。
このカロリー、摂れているでしょうか?

今日は早速、高校陸上部の監督とお電話でお話しし、
早急に栄養管理を含めたトータルなサポート体制を整備することにしました。


腹が減っては戦が出来ぬ、

いししえからの真実です。




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by ccr-net | 2015-04-23 22:39 | 整形外科
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