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進化する装具

整形外科医はギプスがお好き?

先日、ハワイへサッカー合宿に行っていた小学生が骨折でやってきました。
ハワイ到着2日目で肘を骨折し上腕から手掌部までギプスシーネ固定をし、
残りの日々を見学し過ごしたようです。
そんな可哀想な子が英文の紹介状を持って来院したのは1週間前です。
骨折は関節面にかかる果上骨折で結構重症でした。
Drの紹介状ではギプス巻き込み指示でした。

すでに受傷後2週経っており、これから更にギプス固定をすると肘は固まってしまいます。
そこで、すぐに作成したのがこの装具です!
進化する装具_b0102247_2242578.jpg

伸展屈曲をフリーとし、手関節の回内回外制限をしています。
つまり曲げ伸ばしはできるけれど、手のひらを返せない構造になっています。
*手のひらを返すと肘の部分で動くからです。

『先生!肘が動きません。』
『2週間固定していたからね。自然に曲がるようになるよ!』
『本当??』

さて、それから1週間たち、やってきました。

『先生!動くようになりました!』
『よかったね!じゃあ、今度は手のひらが動かせるようにしよう。』

ということで、今度は手首のところで装具をカットしました。
これで、手のひらが返せるようになります。

少年は喜んでかえりましたが、この装具、実は私のオリジナルです。
継手(ヒンジの部分)も樹脂でできている超軽量です。
黒がお勧めですが、ブルーやレッド、黄色もあります。
今回は本人の希望でツートンになっています。

こうした装具の使用は、早期のリハビリテーションを可能とします。
また、ほとんどの症例で拘縮をおこしません

ギプス固定、そろそろ見直してみませんか?




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by ccr-net | 2014-09-03 23:03 | 整形外科
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