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身長は本当に縮むのか?

意外に縮まない椎間板の高さ

先日、背の高い男性の診療をおこないました。
診察室から出て、センターヤードでスタッフと、“さっきの方は背が高かったね!”という会話をしました。
『先生が180cmくらいなので、さっきの方は185cmくらいですよね!』と看護師がいうと、
『え?先生、そんなに背が高いんですか??』とクラークの疑いの目が・・・

ピークで181cmだったので、縮んでも180cmをちょっときったくらいだろう、と思ったのですが・・・
クラークのMさんの眼差しが気になったので、早速翌日身長測定をしてみました。
すると、私の身長は179cm、ほぼ予想通りです。

でも、ピークから2cm縮んでしまったのは、ちょっとショックです。
というわけで、調べてみました。

一般に、背が縮むのは椎間板の水分が失われ椎間板高(椎間板の高さ)が失われるからだと言われています。
私自身もこれまでずっとそう考えていました。
ところが、どうも違うようです。

調べてみると、なんと1985年にTwomeyとTaylorの論文が出ています。
これによると、ほとんどの成人は実は椎間板の高さは変わらないと報告されています。
すなわち加齢により椎間板の水分が失われ変性は進むものの、高さは変わらないのです。


では、なぜ背が縮むのでしょう?

これも、実は多くの人が実は骨格においては縮んでいないようです。
縮む場合も、腰椎の短縮がおこるのは椎体そのものの高さの変化が原因とのことです。
では、実際に縮んでいる人は結構います。
その原因の多くは、40代から衰えてくる筋肉にあります。

ということで、私の身長短縮の原因はどうも椎体の高さと筋力の減少によるようです。
(姿勢はよいので、腰が曲がって低くはなっていません)

身長は本当に縮むのか?_b0102247_22273410.jpg


さて、2cm減ってしまった私の身長

これ以上減らさないためには、やはり運動でしょうね。

常識の嘘というのをあらためて実感しました。

*実際には身長は1日の中でも変わります(ちなみに今回の測定は最も短くなる夕方)



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by ccr-net | 2014-08-16 22:30 | 健康
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