SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

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今時、信じられない歯科での機器の使い回し

採算以前の安全性の確保が大切

少し前のことですが、読売新聞に歯削る機器 7割使い回し…院内感染懸念という記事が出ました。
『え?未だに?!』とビックリしたのですが、記事の内容は以下のようになっています。
歯を削る医療機器を滅菌せず使い回している歯科医療機関が約7割に上る可能性のあることが、国立感染症研究所などの研究班の調査でわかった。
 患者がウイルスや細菌に感染する恐れがあり、研究班は患者ごとに清潔な機器と交換するよう呼びかけている。

ちょっと驚くべき内容です。
歯科での感染対策については、歯科医療現場における感染対策についてがよく判ります。
この中で消毒・滅菌対策について下記のように分類されています。
b0102247_21172393.jpg

こうしてみると、口腔内に入れる器材は当然滅菌が必要です。
医科で当たり前のことがなぜ歯科でできないのでしょう・・・


それで、調べてみました。
どうも歯科の単価に対し、滅菌の手間やハンドピース(機器)の購入が割に合わないということのようです。
でも、割に合わなければ滅菌しなくてよいのでしょうか?

そもそも、きちんとしたオートクレーブやガス滅菌機を導入しているところが少ないようです。
オートクレーブには2種類有り、重力置換型と真空脱気型があります。
ハンドピース(タービンやエンジン部分)をきちんと滅菌するには、上記の内、真空脱気型オートクレーブまたはガス滅菌器でなければなりません。
ところが、多くの施設に導入されているのは重力置換型のようです。
しかも滅菌中には他のハンドピースを使用しなければいけないので、複数のセットが必要です。
ですから、こうした滅菌器とセットがなければ、そもそもきちんと滅菌できる体制になっていないのです。

ネットで調べるともっと凄いことも書いてあります。
手袋やマスクも個々で交換しないそうです。
これは歯科特有の掛け持ち診療(いくつかのブースを一人で見る)も原因でしょうが、普通手袋は必ず代えますし、マスクは手術をおこなわない場合でも、感染リスクがある場合は交換します。
現在3つの診察室を使用している私は、ほぼ毎回診察室から出るたびに手洗いしています。
感染管理の基本が出来ていないところが多いのかもしれません。

ちなみにほとんどの医科・歯科の外来で重力置換型オートクレーブが設置されていると記載されていますが、当院に設置されているのは、真空脱気型オートクレーブのMAC-N350Sです。

結局、大切なのは伝統や慣習ではなく、エビデンスに基づいたきちんとした安全性の確保です。
きちんとしているところ、していないところ、これは医科も歯科も同じです。
勿論、今回の話は医科にとっても他山の石であることをお忘れ無く。





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by ccr-net | 2014-07-02 22:03 | 医療
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