SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

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故障したら病院に行こう

なぜ、子供達は病院に行かないのか

整形外科医の集まりでよく耳にするのは、
『スポーツ障害の子が病院に行かないのはけしからん』という言葉だ。
これについて、私は時々意見を求められるのだが、
『だって、スポーツを休みなさいと言われるのだから当たり前じゃないでしょうか』と答えている。

多くのスポーツ障害の子供達が病院を受診し経験するのは、“明確な診断とスポーツの休止”だ。
そして、ほとんどの場合、休むこと以外その改善策(どうすればよくなるのか?)を示されないことが多い。
すると、どうなるか?
当然のように、スポーツが続行でき痛みや故障も改善してくれるところへ出かける。
それが、整骨院やカイロプラクターあるいはスポーツトレーナーのところだったりする。

スポーツ障害は多くの場合“機能障害”だが、
なかには放っておくと大変なことになる離断性骨軟骨炎のようなものもある。
従って、正確な診断が必要なのは当然である。
だから冒頭の“スポーツ障害の子が病院に行かないのはけしからん”というのは正論である。
でも、ここには“なぜ病院に行かないのか?”という発想が決定的に欠けている。

子供達は、診断をして貰いたいのではなく、競技を続行したいのだ。

というわけで、私達は“診断だけで無く競技に復帰可能なように”あるいは“再発しないように”、
スポーツリハビリテーションをおこなってきた。
ところが、ここでも大きな壁にぶつかる。
子供達のリハビリテーションへのモチベーションが維持できないのだ。
練習が優先で、治療が二の次なのだ。

『医療の優先度が低すぎる。治す気がないのか?』
『選手や家族の理解が悪い』
私やスタッフはそう愚痴をこぼしていた。

でも果たしてそうだろうか?

先日、黒部市民病院今田光一先生のスポーツ障害に関する講演を聴きながら耳に残った言葉がある。
『そうすると、なんとバッティングが上手くなったんですよ。バットが上手く振り抜ける。』
これは技術論ではない。
肘のスポーツ障害の子に機能回復の訓練をおこなうと、野球が上手くなったという話だ。

体が上手く使えると、競技レベルが上がるのは、スポーツ医学では当たり前のことである。
けれども、私達は今までそのことを競技者に伝えていなかったような気がする。

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治すための治療と
上手くなるための治療
果たしてどちらが魅力的だろうか?

答えは決まっている。
今日も私はこんなふうに選手達に話している。

『がんばってエクササイズをやると上手くなるよ!』

だから、故障したら病院に行こうね!!





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by ccr-net | 2014-06-11 22:32 | 整形外科
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