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眠れないと太る?

睡眠は健康の基本

眠つけない、途中で目が覚める、目が覚めても寝た気がしない、目覚めたときから疲れている・・・
そんなあなたは不眠症かもしれません。
『眠れなくてもいいや!』
そう思っているあなたに、ちょっとショッキングなニュースが出ました。

4月19日のヘルスデージャパンに睡眠妨害は糖尿病、肥満リスクを増大させるという記事が掲載されました。
これは、Science Translational Medicine4月11日号で報告されたもので、睡眠不足と体内時計のリズムの狂いが組み合わさると、代謝に変化が生じ、肥満および糖尿病の前兆となるとのことです。
今回の研究は健常成人21人を対象としたもので、被験者は約6週間実験室に隔離され、睡眠サイクル、食生活、活動のすべてが管理された。最初に正常睡眠(一晩約10時間)期間を経た後、3週間にわたり睡眠時間の制限(24時間につき6時間未満)および28時間周期という体内時計(概日リズム [サーカディアンリズム] )の妨害を受けた。これは、シフト(交代)勤務のローテーションと同様の周期である。最後に、9日間の正常睡眠をとる“回復”期間がもたれた。
睡眠妨害期間、被験者の安静時代謝率(RMR: 座っているときのエネルギー燃焼量)が減少し、食事後の血糖値も上昇し、時には糖尿病前症(pre-diabetic)とみなされるレベルにまで達した。Buxton氏は「膵臓が十分なインスリンを産生していないためである」と説明している。被験者の安静時代謝率の低下は、1年間で10ポンド(約4.5キロ)の体重増加に値するものだった。最後の9日間後、安静時代謝率は正常に戻った。

これについてLoren Wissner Greene博士は、『この知見は、睡眠を乱すことで自身の運命が変わることを示す。』としていますが、ちょっとショッキングですね。

不眠症に対する誤解のひとつに、『睡眠薬は〝体に悪い〟〝依存性がある〟』というのがあります。
確かに以前よく用いられていたバルビツール酸系の薬は、安全性に問題がありました。
しかしながら現在は不眠症に対して用いられることはあまりありません。
その後、ベンゾジアゼピン系が中心となり安全性は高くなりました。
ただこの中で以前最も多く用いられていたハルシオンは依存性や記憶障害がおきることがあり、現在では推奨されません(当院では、ハルシオンを処方することはまずありません)。
現在、不眠症治療の中心となっているのは、非ベンゾジアゼピン系のゾルピデム(マイスリー)です。
この薬剤は、習慣性や依存性がほとんどなくハルシオンにあった記憶障害も原則として出現しません。

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不眠症については当ブログでもこれまでなんどか取り上げています。
あなたの初夢は・・・不眠症の治療は何が有効?不眠症は心臓発作を招く?
この中でも大切なのは『不眠症の治療は何が有効?』で取り上げたように睡眠環境を整え、睡眠リズムを取り戻すことです。

大事なことは、きちんと睡眠をとること、
それが太らない近道のようです。

あなたは、ちゃんと眠れていますか?




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by ccr-net | 2012-04-25 07:43 | 健康
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