SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

ccrnet.exblog.jp ブログトップ | ログイン

腰椎椎間板ヘルニアの手術適応は?

画像に惑わされてはいけません

本日親しい方からのご紹介で強い腰痛と左臀部痛を主訴とする男性が来院されました。
XPでは異常なく、神経学的に左座骨神経の強いtension signと右SLRでの左への交叉性の強い疼痛があります。
また左S1神経根領域の粗大筋力の低下も認めますが疼痛によるものも否定できません。
ともかく、腰椎椎間板ヘルニアの可能性が非常に高く緊急MRIを施行しました。
MRIでは、まずL5/S1にヘルニアを認めます。
けれどもこのヘルニアは神経をほとんど圧迫しておらず場所も左ではなく寧ろ右に存在しています。
とここでよく見るとL4/5の左外側にヘルニアがあり脊柱管の外で左側の神経根を圧迫していました。
これが責任病巣です。

さて、どうしましょう?

今回は保存療法を選択しました。
理由は2つあります。
ひとつは一見麻痺に見える筋力低下も疼痛によるもので、十分な疼痛コントロールをおこなうことで消失すると考えられること。
2番目は、ヘルニアが圧迫している神経根に比較的余裕があること(将来的に症状が消える可能性が大)
*他にも今回のタイプのヘルニアは自然消失(吸収)の可能性もあります。

MRIで異常がある=椎間板ヘルニア=手術
実はこういう構図はめったに存在しません。


MRIなどの画像診断で異常があっても実は無症状の方は圧倒的に多いのです。
また実際に症状があっても、手術適応の方は更に少なくなります。
従って、正確な診断と慎重な判断が必要なのです。

私のクリニックにはMRIがありません。
今回この新しいクリニックを作る際、MRIを入れないかと言うお話は何度もありました。
けれどもこれも2つの理由でお断りしました。
一つは私が重装備が嫌いなこと(医療機関の役割分担という観点で)
2つめはよいMRIが撮れないことです。
良いMRIを撮るには3つの条件があります。
高性能のMRIがあること、優秀な放射線技師がいること、そしてよい放射線科医が存在することです。
この3つがそろってはじめて良いMRIの撮影が可能となり、今回のような一見見逃しやすい外側型のヘルニアもきちんととらえることができます。

私のクリニックには将来的にも放射線科医が勤務する予定はなく、MRIも導入することはありません。
b0102247_224956.jpg

きちんとした検査と診断、それに基づいた治療、
それがあれば症状は必ず改善します。
逆に改善しないのであれば、どこかが間違っているはずです。


脊椎外科の世界では結果は比較的明確です。

あなたの診断と治療はどうですか?


にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ
Please click me
by ccr-net | 2011-11-09 22:04 | 整形外科
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30