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猫が教える命の尊さ

トマシーナの三つの生命

『大変です!!』
今日のクリニックは、このクラークの言葉で始まりました。
“何事?!”と書類から顔を上げると、
『猫が駐車場の植え込みに置いてあります。動かないので、死んでいるのかも・・・』

心当たりがありました。
今日、朝6時半頃駐車場を開けに向かった際、道路の向こう側に動かない怪我をした猫がいました。
すでに死んでいる様子で、対向車は避けて走っていました。
可哀想に・・・
そう思いながら、駐車場を開けました。
その猫が、なぜうちの駐車場に?

慌ててクラークと駐車場に向かうと、植え込みの中に青いビニール袋に包まれた猫の身体があります。
誰かが、ここに運んだのです。
ここが病院だから?
するとクラークが言いました。
『先生、生きてます!!』
え?!そんなはずは・・・と思いながら、よく見てみると微かに胸が動いています、
触ってみるとまだ温かく、確かに生きています。
でも、目も開けず、全く動きません。

“助けなくっちゃ・・・”
でも、ここは人間のクリニック、
怪我をした猫をみるわけにはいきません。
それでは、どうしたら?

迷わず、熊本市動物愛護センターの獣医師湯田先生にお電話しました。
日本一の低殺処分率を誇るセンターです。
ところが、湯田先生はお留守・・・
困りました、
代わりに出られた方にご相談すると、猫は保護の対象外、でも簡単な応急処置は可能とのこと。
応急処置なら、駐車場でも可能かも・・・
でも、取り敢えず必要なのはショックからの回復と精査、

幸いなことにご近所に(車で10分)新しいペットクリニックがありました。
当院看護師のペットがお世話になっているところです。
小さな段ボール箱にタオルを敷き猫を入れ、救急搬送(自家用車で)緊急入院となりました。
夕方、院長先生よりご連絡がありました。
骨折や内臓損傷などの大きな外傷はない、
ショック状態だった猫も、点滴でどうにか目を開き今は座っている、
餌はまだ全く手をつけないとのこと。

どうやら一命は取り留めた模様、
ほっとしました。

本日、診療開始前に、待合室にお待ちの方々にことの経緯をご説明しました。
心あたりの方はおられないか?
もし、おられたら、クリニックスタッフにご連絡いただきたいと。

今後数日の入院が必要ですが、
その後の身の振り方が決まっていません。
もしかしたら、我が家の猫たちの仲間入りかも・・・

今日学んだ大切なこと、
命の重さは皆同じ。

それが一つ目の命でも、二つ目の命でも・・・
教えてくれたことは大きい。

トマシーナの三つの命、
あなたはご覧になりましたか?
昔、昔のとっても素敵なお話。


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by ccr-net | 2010-10-04 22:53 | CLINIC
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