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推定力を育てよう

フェルミ推定と最低限の推定力
本日、些細なことでスタッフを叱ってしまいました。
他院を受診して頂く方に、紹介状と紹介先の地図しか準備せず当院の水準に達していなかったからです。
“なんでそれがいけないの?”
多くの方はそうお思いかもしれません。
“地図まで提供できればいいじゃない”
そうでしょうか?
もし紹介先に行かれて目的の先生の外来が当日休診だったら、
十分な検査ができなかったら、
果たして受診する意味があるでしょうか?

紹介受診をする場合、大切なことは以下の3つです。
誰に診てもらうか?
いつ診てもらうか?
どこまで診てもらうか?

従って、受診にあたっては、担当医が誰か・その担当医の外来日はいつか(不在も含めて)・事前検査の必要性があるのか、といった事前の確認が必須です。
今回は、このどれもができていませんでした。

『○○病院で診て頂きましょう。病院の資料を用意してください』
こういう私の言葉の裏には、当然これらのことが含まれています。
細かい指示がなくとも、普通におこなっていること・・・当たり前のことなのです。
これができていてこその、医療のコンシェルジュサービスです。

『細かい指示がなかったから』
そう考えるのは、あまりにお粗末です。
言葉に含まれる意図を考える推定力が不足しています。
“推定力”=“観察力”
物事を観察する力、言葉から推定する力・・・どちらも同じものです。

ここで有名な“フェルミ推定”について考えてみました。
フェルミ推定とは、実際に調査するのが難しいようなとらえどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算することです。
有名なのは、『アメリカのシカゴには何人(なんにん)のピアノの調律師がいるか?』というものです。
今回の事例をフェルミ推定方式で考えて見ました。
△△の病気で○○病院の□□先生を受診するには、どうするのか?
1)○○病院の場所は?
2)□□先生の外来日は?
3)希望日が一致するか?
4)△△の病気には事前検査が必要か?
5)紹介状やデータを準備する
計算ではないのでちょっと違いますが、こんなふうに推定することが必要です。

推定力を育てよう_b0102247_21343871.jpg
今回のことで、あらためて推定力・観察力の必要性を感じました。

医療者には必須の力・・・

あなたはいかがですか?


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by ccr-net | 2010-04-05 21:36 | その他
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