SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

ccrnet.exblog.jp ブログトップ | ログイン

カテゴリ:感染管理( 50 )

予防接種は午前中が効果的?

交感神経と予防接種の不思議な関係

インフルエンザの予防接種が始まっています。
クリニックでもすでに多くの方が予防接種をしています。
さて、この予防接種
午前と午後で効果に差があるのでしょうか?

例年繰り返されるこの疑問ですが
今年は一つの答えが出そうです。
まず、今年の4月26日〝Vaccine〟に掲載されたバーミンガム大学の研究がNEWS-MEDICALに報道されました。
内容は、高齢者276名を2グループに分け午前のワクチン接種グループの方が午後のグループよりインフルエンザウイルスに対する抗体が大きく増えていたというものです。
これでワクチンが抗体を作る効果は午前中の方が優れているらしいということがわかりましたが
なぜ?そうなのかということは判りませんでした。
すると11月1日大阪大学免疫フロンティアセンターが興味深い研究を発表しました。
詳細はLink先をご覧ください。
b0102247_20405554.jpeg
内容は〝抗体を作る免疫反応の強く起こる時間帯、ヒトの場合は午前中にワクチンを接種すれば、ワクチンの予防効果を最大限に引き出すことが可能になる〟というものです。
先のバーミンガム大学の研究を基礎研究で裏付ける力強いもので、画期的です。

さて、今シーズンのインフルエンザ予防接種
午前、午後? いつします?



by ccr-net | 2016-11-05 20:43 | 感染管理 | Trackback

怖いぞジカ熱

妊婦はジカ熱に注意

ブラジルオリンピックも近づいてきましたが、南米はちょっと危険な状態になってきました。
現在ブラジルではご存じのようにジカ熱が爆発的に流行しており感染者は40〜100万人に達しています。
中南米を含む全体では400万人におよび、2月2日WHOはジカ熱について緊急事態を宣言しました。
詳細はNHK NEWS WEBをご覧ください。

またこれを受けて、ブラジル政府は『妊婦の渡航を勧めない』と同日発表しています。
ジカ熱そのものは臨床症状はあまり強くなく致命的なものではありません。
*ギランバレー症候群を起こす可能性はあります
けれども新生児が小頭症となる可能性が指摘されており、妊婦にはリスクの高い状態となっています。
また最新の情報では米国ダラスで性交渉による人人感染が報告され(2月2日)、油断でき無い状態になってきました。
*過去1例報告、現在ダラスの症例は調査中
もし人人感染だとすると感染の南米以外での急拡大も予想されます。
ちょっと怖いですね。
b0102247_21252816.jpg
まずは現在の感染地域にむやみに出かけないこと、予防法としては一番かもしれません。

ジカ熱・・・
ちょっと目が離せない状態になってきました。




by ccr-net | 2016-02-03 21:27 | 感染管理 | Trackback

女性はインフルエンザにかかりにくい


熊本県もインフルエンザ流行期に入りました

1月もあと今週を残すばかりとなりましたが、熊本県の第2週の感染情報がでました。
第2週(1月11日〜17日)のインフルエンザ定点観測値は1.75と前週0.68の2.6倍に急増しています。
例年よりだいぶ遅いですが、これで熊本県も流行期に入りましたので、十分注意しましょう。
b0102247_22202723.jpg
ところで、インフルエンザって男性患者の方が多いような印象ですが気のせい?
と思っていたら、面白い研究が出てきました。

女性はインフルエンザに対する防御力が高い可能性というこの研究、昨日のヘルスデージャパンに出ました。
女性は男性に比べてインフルエンザに対する防御力に優れる可能性があることが、新たな研究で示された。今回の研究では、女性ホルモンであるエストロゲンに、インフルエンザウイルスを寄せ付けない作用があることが判明。男性のほうが女性よりもインフルエンザが重症になりやすいのはそのためだと考えられる。この知見が新たなインフルエンザ治療につながる可能性もある。
詳細はリンク先をみていただくとして、これって不公平?
やっぱり女性は偉大です。

というわけで、感染しやすい弱い男性はしっかり予防策をとりましょう。





by ccr-net | 2016-01-26 22:22 | 感染管理 | Trackback

侮ってはいけない猫咬傷

猫の咬傷、ひっかき傷は感染率が高い

今日12月20日は休日当番医でした。
全部で40数名の新患の方がおみえになりましたが、その中に3名猫咬傷の方がいました。
(犬はゼロ)
内2名が成人で結構ひどく、1名は幼児で軽症です。
成人の方はいずれも受傷翌日、赤く腫れて疼痛も比較的強い状態です。
お二人とも訴えは同じ・・・

たかが猫でこんなに腫れるとは思わなかった!

猫の咬傷・引っかき傷は油断してはいけません。
犬と比較してみましょう。
一般に咬傷の数はイヌの方が猫の10倍と多いのですが、感染症の頻度はネコが犬の10倍多いのです。
*飼育頭数は平成25年で、犬10,872,000頭、猫9,743000頭で大差ありません。

ではなぜ猫の方が圧倒的に感染症を併発する可能性が高いのでしょう?

猫が汚いわけでなく、猫の方が犬より爪や牙が鋭く細いため奥に入りやすいのです。
その場合パスツレラ症が有名ですが、勿論他の細菌もあります。
Bartonella 属菌感染 による猫ひっかき病も代表的なものです。
ここで犬猫を問わず、動物咬傷で注意しなければいけないのは破傷風です。

え、破傷風って日本でまだあるんですか?

今日の患者さんからの素朴な疑問ですが、日本では現在年間100名ほどの破傷風が発症しています。
これは先進国中もっとも多く、以前より減ったとはいえ問題があります。
(英国:20例ほど、そのほとんどがヘロインなどの薬物。米国:20例ほど、薬物が多い。オランダ:1例)
破傷風の怖さはその数ではなく40%前後と高い致死率(致命率)です。

ということで、本日2名の成人の方は破傷風トキソイドを接種しました。
よりひどい創傷の場合は、更に抗破傷風ヒト免疫グロブリン(テタノブリン-IH)を投与します。

b0102247_19251339.jpg


可愛い猫や犬たち、
でも、咬まれることはあります。

もしもの時は、すぐに病院へ行きましょう!



にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村
by ccr-net | 2015-12-20 19:27 | 感染管理 | Trackback

年末年始の海外旅行にご用心

たびレジへ登録しよう!

今日12月16日に酒本恭子(旧姓:寺本恭子)が育休明けで復職しました。
これで、ようやく私たちのクリニックにも保健師が復帰しました。
酒本さんといえば、旅行医学認定保健師。
年末年始の海外旅行について感染情報を考えてみました。

まずは、ハワイ!
12月14日、ヘルスデージャパンにハワイでデング熱が増加というタイムリーな記事が出ました。
ちょっと怖い話ですが、果たしてどうでしょう?
9月中旬以降、ハワイでは122件のデング熱症例が確認されており、そのうち106件は地元住民、16件は観光客だという。さらに1例がオアフ島で報告されているが、この症例は今回の流行とは無関係とみられる。対策のため、米国疾病管理予防センター(CDC)の専門家らがハワイ島を訪問したとCNNは報告している。

さて、現在はどうでしょう?
こんな時に役立つのが、外務省 海外安全ホームページです。
ハワイ地区を調べてみましたが、特に危険情報は出ていません。
念のため、感染症情報を調べてみましょう。
ここを見る限りでは、今の時点ではそう心配はないようです。
感染症スポット情報をみてみると、現時点で最新の情報は「中国における大気汚染に関する注意喚起」です。
これは12月4日付けの情報ですが、報道されているようにきわめて深刻なようです。
インドも同様ですので、ご用心!

b0102247_21182064.jpg


旅行医学はこうした感染症などの最新情報や対処法を正しく伝えることも役割の一つです。
さて、海外情報を正確につかむには、このたびレジへの登録が必須です。

みなさん、年末年始の海外旅行にご用心!



にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村
by ccr-net | 2015-12-16 21:26 | 感染管理 | Trackback

MERSはアウトブレイクするか

この時期に巨大イベントは必要か?

先日MERSについて書いたばかりですが、韓国でのMERSの現状が油断できない状態になってきました。
先日(6月7日)このblogに書いたときは、感染者は死者5人を含む計64人でした。
ところがわずか5日後の本日、感染者は死亡者11人を含む126人となっています。
しかも、4次感染が疑われる10歳未満の小学生の女児に陽性反応が出ました。
もしこれが4次感染だとすると、パンデミックの可能性も否定できません。

日経メディカルが患者数の推移をグラフ化しています。
b0102247_2146923.jpg

これをみると患者数の増加はピークを過ぎたようにも見えますが、4次感染が現れれば話は別です。

院内感染の中心は今やサムソンソウル病院となっていますが、病院長が感染症の専門医で韓国ではもっとも医療レベルの高いといわれるこの病院でなぜこんなことになったのでしょう。
それがずっと不思議でしたが、ロイターの記事を読むとようやく経緯が判ってきました。
韓国で14人目の中東呼吸器症候群(MERS)の感染者となった男性(35)は、首都ソウルにある病院の救急病棟で、ベッドが空くのを2日半待たされた。しかしこれは、一流の病院では珍しいことではないという。
ー 中略 ー
韓国には高度な医療制度と国民健康保険がある。しかしそこには、一流の病院に入院するには何日も待たなければいけないなどの「落とし穴」もある。
MERS感染拡大の一因には、こうした入院待機期間や家族による見舞い時間の長さがあるとの指摘もあり、変革を求める声が上がっている。
保健福祉省の責任者は11日、「救急病棟が入院希望患者の待合室として使用されないよう計画を策定する」と語ったが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

今回の信じられないくらいの院内感染の原因の一つは、
当局のお粗末な情報伝達と管理に加え、
こうした韓国の医療事情があるようです。

また病室に詰めかける患者家族や看病人(プロの付き添い)の存在も、他の国にはありません。

香港政府はすでに韓国への渡航自粛を呼びかけています。
日本はどうでしょう?

明後日はソウルで予定通り東方神起のコンサートが行われる予定です。
日本からも多くのファンが参加されるでしょう。
また、Ultra Korea 2015も・・・

現在の状況で、こうした大規模のイベントをおこなうことは、果たして可能なのでしょうか?

WHOが、早く正確な情報と今後の対策を発表することを期待しています。


にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村
by ccr-net | 2015-06-12 22:21 | 感染管理 | Trackback

MERSについて考える

韓国でのMERSにみる感染制御の大切さ

韓国でのMERS感染が拡大しています。
産経新聞の20時34分の発表です。
【ソウル=名村隆寛】韓国保健福祉省は7日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染者が新たに14人確認され、このうち男性(75)が5日に死亡したと発表した。感染者は死者5人を含む計64人。隔離対象者は2300人を超えた。韓国政府はまた、感染者を出した国内の6病院と、感染者が滞在した18病院の名前を公表した。

これまでMERSは致死率431/1149 ( 37.5% )といわれていましたから現時点では少ない死亡数です。
(2015年5月30日現在)
MERSは発見されてまだ3年足らずの疾患です。
これまでは、中東での感染発症例がほとんどでした。
今回のような一人の感染者による比較的多くの二次感染者の発症(三次感染あり)は珍しく、WHOからのMERS対策チームが韓国に入るようです。

今回のMERS騒動で感じるのは、初期対応が感染管理ではとても大切だということです。
この初期対応を間違えると、対象は個人ではなく地域や国となります。
東北大学の賀来満夫教授が専門とされる感染制御の分野です。

本日、感染者が発生した6病院と一時滞在した18病院のリストを韓国政府は発表しましたが、一部間違いがありすぐに訂正があるなど、情報公開においても混乱しています。
情報の信頼性がないのです。

私は感染症の専門家ではありませんが、
感染対策にとって大事なのはスタンダードプリコーションなどの予防策の遵守と、
情報の迅速で正確な公開です。
今回は、その点が上手く機能していないようです。

もちろん、日本も対岸の火事ではありませんから、十分な注意が必要です。

それにしても、動物園のラクダを隔離したのには驚きました。



にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村
by ccr-net | 2015-06-07 23:11 | 感染管理 | Trackback

インフルエンザの流行状況について

九州はまだ流行期ではありません

先週、TV他で“インフルエンザが流行期に入った”と大々的に報道されました。
そのためか、先週からインフルエンザワクチンの駆け込み接種が増えています。
「まだ、大丈夫でしょうか?」
そうご心配なあなた、大丈夫です・・・九州では。

本日、第49週のインフルエンザ流行レベルマップが発表されました。
b0102247_2136335.jpg

ご覧のように、まだ九州は真っ白です。
けれども、全国レベルでみると、第49週の定点当たり報告数は3.49で、
前週の定点当たり報告数1.90よりも増加しています。


というわけで、熊本は現時点ではまだ大丈夫!
でも、今週末からの寒気で一気に広がる可能性があります。
実際、熊本県内では有明地区で既に感染者が出ています。

皆様もくれぐれもご注意を!!



にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ    にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ
上のブログ村のボタンも押してね ♪
by ccr-net | 2014-12-12 21:49 | 感染管理 | Trackback

日本におけるエボラ出血熱対策

エボラ出血熱の二次感染は対岸の火事か

米国テキサスヘルスプレスビテリアン病院でのエボラ出血熱患者からの二次感染が大きな問題になっている。
当初、エボラ出血熱の二次感染は設備の整った米国の先端病院では起こりえないと言われていた。
その病院で既に2名の二次感染がおこっている。

何故起こったのか?
それは適切な感染防御策がおこなわれなかったからだ。


驚くべき事に、この病院をはじめとした米国の多くの病院で十分な感染防御策がおこなわれていない。
これについては、本日付で全米看護師連合がエボラ対策で大統領の行政命令求める書簡を発送している。
テキサスの病院では、事前の訓練や必要な個人用保護具の準備は不十分だと現場の声が上がっている。

b0102247_22102870.jpg


さて、日本ではどうだろう?
今朝のTVで某大学の呼吸器科の教授が驚くべき発言をしていた。

『日本は医療レベルも高く感染対策の認識も高いので大丈夫!』
なんの根拠をもって、こうした発言ができるのだろう。


仮にエボラ出血熱の患者が日本で発症したとしよう。
その場合、日本ではなんとこのウイルスの検査がかろうじて出来る程度で培養が出来ない。
エボラ出血熱の検査はWHOの定めるBSL4の施設でしかできない。
可能な施設はあるのだが、現段階で許可がでていないのだ。
信じられないことにこれが日本の現実だ。

エボラ出血熱のような第一種感染症指定医療機関は、現在、全国で45施設92床しかない。
熊本では熊本市民病院の1床のみだ。
これでどうして、『大丈夫!』といえるのだろう。

大切なのは、現状の正しい認識と、十分な準備だ。

まだ、遅くはない。





にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ    にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ
押してね ♪
by ccr-net | 2014-10-16 22:11 | 感染管理 | Trackback

デング熱で注目される旅行医学

40年ぶりの国内感染例にちょっと心配

ここ数日テレビを視ているとデング熱についての報道が過熱気味です。
40年ぶりの国内感染例に加え新たに2名の感染者がみつかり、
その感染場所が代々木公園というのですから、確かにショッキングです。

でも、ちょっと冷静に考えてみましょう。
そもそもデング熱は日本と無縁ではありません。
毎年200名近い日本人がデング熱に感染し帰国していますし、昨年はなんと249名でした。
つまり以前から患者は日本にもいるのです。


今回問題なのは、“日本で感染した!”ということです。
でも、海外で感染した患者が日本に帰国すれば、蚊がそれを媒介する可能性は常にあります。
日本の場合、ヒトスジシマカが媒介する蚊になります。
ただ東南アジアに生息するネッタイシマカのほうがウイルスの伝達力が高いのです。

今日テレビで代々木公園の消毒の様子をみていると、最初に捕虫網で蚊の捕獲をおこなっていました。
そう、問題はネッタイシマカが日本にも生息しているかどうかです。
もしそうであれば、多くの感染例が発生しやすくなります。
さて、ネッタイシマカがいるのでしょうか?

デング熱については、以前雨期の東南アジアへの旅行で注意すること旅行医学からみるデング熱で言及しました。

雨期の東南アジアへの旅行で注意することで書いたうちのスタッフは、これがきっかけで旅行医学認定保健師になりました。

今回のことで、旅行医学にみなさんが興味を持って頂ければと思います。
大切なのは、情報を正しく理解すること。

旅行医学を宜しく!!

ご興味がおありの方は、旅行医学をご存じ?をご覧下さい。




にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ    にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ
押してね ♪
by ccr-net | 2014-08-29 22:43 | 感染管理 | Trackback
line

医療と健康について


by ccr-net
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31