エナジードリンクは危険か?
昔から『元気溌剌オロナミンC』や『リポビタンD』といった栄養ドリンクが日本にはありました。
最近あまり聞かない『ユンケル黄帝液』もそうです。
こうしたドリンク類は一部の人が愛用していましたが、最近新しいドリンク類が出てきました。
レッドブルをはじめとするエナジードリンクがそうです。
現在、市場規模400億円となり空前のブームですが、その80%をレッドブルとモンスターが占めています。
*それでも年間5兆円の清涼飲料水全体からすれば、まだ市場規模は1%にすぎません。
さて、こうしたエナジードリンク、果たして効果はあるのでしょうか?
そして、その成分は?
まずレッドブルを見てみましょう。
栄養成分(100ml当り)
エネルギー:46kcal、たんぱく質:0g、脂質:0g、炭水化物:10.7g、ナトリウム80mg、アルギニン:120mg
以下微量:ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB2、ビタミンB12
肝心のカフェインは32mgでした。ということは、レッドブル1本250mlで80mlです。
これに対し、モンスターエナジーにはカフェイン140mgが含まれています。
では他の飲み物を見てみましょう。
コーヒー1杯:80mg、お茶1杯:50mg(玉露は180mg!)、コーラ350ml:約34mg
リポビタンD:50mg
他の飲料と比較すると多いようですが、実はBlack 無糖コーヒーは198mgもあります。
ということは、実はエナジードリンクも大したことは無いのかもしれませんね。
タウリンやアルギニンはエナジードリンクとしての効果は期待できません。
では、安全性はどうでしょう?
成分からすると大丈夫です。
一部の報道では『カフェインの過剰摂取に繋がるから危険だ!』とありますがどうでしょう?
上に書いたように実はエナジードリンク1本あたりのカフェインはたいしたことはありません。
でも、それが2本3本と重なり、他の高カフェイン飲料やカフェイン含有の鎮痛剤が加わると違ってきます。
病院で処方する消炎鎮痛剤にはカフェインは含有されていません。
けれども、市販薬は違います。
イブクイック1回分2錠には80mg、バファリンプラスS1回分2錠には120mg含まれています。
こうした市販の鎮痛剤を頻回に内服される方は、カフェイン中毒に注意しましょう!
カフェインは少量では鎮痛や覚醒・スタミナアップ効果が期待できます。
でも量が増えると、カフェイン中毒をおこし場合によっては死に至ります。
3時間以内に17mg/kg以上摂取すると確実に急性中毒をおこします。
1日の安全な接種量は1000mg以下と言われています。
*医学的には極量は1500mgです(カフェイン水和物の場合)
さて、結論は?
何事も適度に!
飲み物に過剰な期待は禁物です。
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