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スポーク外傷に注意

その傷、乾かしていい傷ですか?

せっかくの連休だというのに明日から台風のようです。
外出の予定を変更された方も多いのではないでしょうか。
今日は連休の初日ということもあり、クリニックはごった返していました。
怪我やスポーツ障害・腰痛など疾患はさまざまですが、その中で最近増えているのが子供の足の巻き込みです。

5歳以下の小さいお子さんを自転車に乗せ後輪に足を巻き込み足を傷つけた状態で来院されます。
これをスポーク外傷といいます。(自転車の車輪のスポークに巻き込むからです)
一見たいしたことのないように見えますが、そこに落とし穴があります。


足関節周囲は触って判るように、もともと皮膚や皮下組織が薄く血流があまり豊富ではありません。
そこに巻き込みなどで強い圧力がかかると組織は容易に死んでしまいます。
表面の擦過傷と思い侮ると大変なことになることがあります。
こうした強い圧力により生じる創傷を圧挫傷といいます。
勿論、他の部位でもおこりますが前述のように足は皮膚や皮下組織の余裕がない場所なのでやっかいです。
整形外科医泣かせですが、整形外科医以外にはあまり認知されていない創傷でもあります。
足が自転車のスポークに挟まれる。
瞬間的に強い圧力が軟部にかかり組織の圧挫がおこる。
表面に一見擦過傷にみえる傷ができる。
腫れがあまりなければたいしたことがないと安心し消毒だけする。
数日経ち傷が黒ずみ壊死してくる。
慌てて病院を受診する。
これが典型的なスポーク損傷のパターンです。
傷が酷かったり腫れていたりすれば医療機関を受診されますが、間違った処置をされることがあります。
スポーク損傷は軟部組織の損傷なので基本的にウエット・ドレッシング(湿潤療法)が必要です。
ここにドライドレッシング(傷を乾燥させる:消毒+ガーゼ)をされると悪化します。

湿潤療法の基本は洗浄+被覆材を使用します。
被覆材はアルギン酸・ハイドロジェル・ハイドロサイト・デュオアクティブ(ET)・プラスモイスト等です。
勿論、フィルムも使用します。

こうした治療を行う場合もっとも大切な事は、保護者に傷の状態について正しく理解していただくことです。
最初に単なる擦過傷と圧挫傷は異なることを十分に理解していただくことが何よりも大事です。

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ここ10日間ほどで、スポーク外傷が3例もありました。
うち1例は腫れもひどく、数日シーネ固定を必要としました。
現在の所、どの症例も順調に経過していますが、
対象が小さいお子さんなので、被覆材が剥がれやすくなり、ちょっと苦労しています。

明日・明後日のお休み、
くれぐれも自転車後輪への足の巻き込みにご注意を!




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by ccr-net | 2012-09-15 23:02 | 整形外科 | Trackback
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