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福島第一原子力発電所のハリケーン仕様を考える

硬直した思考は危機を招く
もう皆様ご存じでしょうが、「地下に非常電源」米設計裏目に ハリケーン対策だったという記事が6月11日付け朝日新聞夕刊にスクープとして出ました。
東京電力福島第一原発が40年前、竜巻やハリケーンに備えて非常用発電機を地下に置く「米国式設計」をそのまま採用したため、事故の被害が大きくなったことが関係者の証言でわかった。原発は10メートル以上の津波に襲われて水につかり、あっけなく全電源を失った。

なるほど、地上の建造物を根こそぎ奪うハリケーンでは地下室が安全ですよね。
でも、それをそのまま地震や津波・豪雨が多い日本に持ってきてもねえ、通常改造しますよね・・・と思ったら以下のような記事が続いています。
東電初の原発だった福島第一の1号機は、ゼネラル・エレクトリック(GE)など米国企業が工事を仕切った。「東電は運転開始のキーをひねるだけ」という「フル・ターン・キー」と呼ばれる契約で、技術的課題は丸投げだったという。
 東芝や日立など国産メーカーの役割が増した2号機以降の設計も、ほぼ1号機を踏襲。津波など日米の自然災害の違いをふまえて見直す余裕はなかった。旧通産省の元幹部は「米側の仕様書通りに造らないと安全を保証しないと言われ、言われるままに造った」と振り返る。

ふーんそうか、そういう指示なら仕方ないかと一瞬考えましたが、事実はちょっと異なるようです。
ここで同じく6月11日付けのIAEA元事務次長「防止策、東電20年間放置 人災だ」という記事を見てみましょう。
これは1993~99年に国際原子力機関IAEAの事務次長を務めたブルーノ・ペロード氏が産経新聞のインタビューに応じたものです。
福島第1原子力発電所事故について「東京電力は少なくとも20年前に電源や水源の多様化、原子炉格納容器と建屋の強化、水素爆発を防ぐための水素再結合器の設置などを助言されていたのに耳を貸さなかった」と述べ、「天災というより東電が招いた人災だ」と批判した。

関連記事も含めてよく見ると、コストの問題よりも『原発は安全だ』『事故なんか起こらない』という尊大で硬直した考えがその背景にあるように思えます。

福島第一原子力発電所のハリケーン仕様を考える_b0102247_2104552.jpg

物事には絶対はありません。
従って常に状況に応じた柔軟でかつ慎重な対応が必要です。

けれども、知れば知るほど?の東電の体質・・・がんばっている方も沢山いるのに残念です。


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by ccr-net | 2011-06-14 21:03 | その他
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