SENDA MEDICAL CLINIC BLOG

ccrnet.exblog.jp ブログトップ | ログイン

『新潮社 電子書籍 基本宣言』に想う

ユーザーは何処にいるのか?見えない新潮社のユーザーへの想い

新潮社が電子書籍ポータルサイト「Shincho Live!」に新潮社 電子書籍 基本宣言 ー 私たちはこう考えています ーという興味深い宣言をしています。
『新潮社 電子書籍 基本宣言』に想う_b0102247_22423647.jpg

一見もっともなご意見ですが、なぜ紙の書籍を引き合いに出す必要があるのでしょうか?
特に、『電子書籍は、紙の書籍と相和し、時に切磋琢磨して互いの向上を図るべきものであり、けっして対立したり侵食しあったりするものではない。』という項目にはとても違和感を感じます。
書籍が紙であろうと電子であろうと対立する構図・・・それって、想像すらできません。
もしあるとしたら、それは書籍販売に関する企業間の利益相反でしょうか?
でも、それは企業の問題であってユーザーの問題ではありません。
ユーザーにとって大切なのは、『本を読むエクスペリエンス』であり、デジタルでも紙でも関係ないのです。
選ぶのはユーザーであり、決して企業が規定するべきことではありません。
これは、『電子書籍は、紙の書籍と同様に、作品を生み、広め、読む人々の環の中で育まれるべきものであり、外部の論理に左右されてはならない。』という宣言と矛盾しませんか?
それとも“外部の論理”とはAppleやGoogle、Amazonを意味するのでしょうか?

同じことが次の宣言でも言えます。
『電子書籍は、人々と書籍の偶然かつ幸福な出会いをもたらす書店とも共存共栄を図らなくてはならない。』
なぜ共存共栄を図らねばならないのでしょうか?
ここでも身内の論理が見え隠れします。
以前もお話ししたように、私は書店が大好きです。
そう、『書籍の偶然かつ幸福な出会い』が好きだからです。
でもそれって、あくまでもユーザーと書店の関係で、そうあるように努力すべきなのは書店です。
この宣言にも、ユーザーはいません。

電子書籍がすべてではありません。
なければなくともよいのです。
(私にはあった方が便利ですが)
電子書籍を販売するか否か・・・それはそれぞれの出版社の論理で決めて頂いて結構、
けれどもそれを大上段で振りかざすのはいかがでしょうか?
どんな書籍を選択するか、それはユーザーなのですから。

さて、この新潮社、対応する作品数は584点!!(5月20日現在)
いくら何でも少なすぎませんか?
また、使用するのは以前ご紹介した最強(?)の“honto”。
このhonto端末を1個しか登録できず、非登録端末で購入は出来るが読めないという不思議な構造です。
『著作権があるから当然端末は1個!!』
本当にそうでしょうか?

本を購入するとき、『これは寝室用』『これは外出用』と用途によって複数購入するでしょうか?
(するかもしれませんが)
寝室で読もうと、持ちだそうと、それはユーザーの自由・・・

登録端末を限定すること、
それはユーザーの不正使用を疑うことです。
ご存じない方のために説明しますと、iPhoneでもAndroidでもスマートホンでの購入・閲覧にはユーザーアカウントが必要です。
複数の端末を持っていてもアカウントは必須です。
ですからiPadとiPhoneを持っていても、通常ユーザーアカウントは同じ、よほど不正なことをしない限り同一ユーザーが使用するのですから、問題はないはずです。
もし複数の端末での使用を認めないのであれば、本の貸し借りも当然駄目なんですね。

とっても不思議な電子書籍の管理ですが、現状では仕方ありません。
ユーザーは自分の気に入ったものを使用すればよいのですから・・・

というわけで、現在私はhontoでの購入は一切辞めました。
『新潮社 電子書籍 基本宣言』に想う_b0102247_23313076.jpg

これが私のiPadの電子書籍Folderです。
最上段は端末を選ばず、二段目は端末を選ぶアプリです。

さて、この新潮社基本宣言、
あなたはどうお考えですか?



にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ
Please click me
by ccr-net | 2011-05-23 23:42 | その他
line

医療と健康について


by ccr-net
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31