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疼痛コントロールは難しい

言うは易く行うは難し
福島第一原子力発電所が大変な状況になっています。
けれども不確かな情報しかない今、判断は非常に難しいといえます。
専門家でもない私があれこれ考えてもしかたないのだが、心配でしかたがありません。

でも私の役割は日常をきちんと取り戻すこと、後方から支援すること・・・。
ということで、今日は疼痛管理のお話をしたいと思います。

以前、もっと医療用麻薬について知ろうということで、次のように書きました。
『痛みは我慢するもの』では、ありません。
現在の医学は痛みを克服しつつあります。
お薬の使用はためらわず、けれども慎重におこなうことが大切です。

偉そうに書いたのですが、
この週末親族が腰部脊柱管狭窄症の急性増悪で強い下肢の疼痛に苦しむことになりました。
NSAIDなどの鎮痛剤は全く効果なく、オピオイドの出番です。
通常はここでコデインを漸増していくのですが、疼痛が強くそんな余裕はありません。
一気に40mgずつ120mg投与し、その後強オピオイドのデュロテップMTパッチ2.1mgに変更、24時間で6.3mgまで増やしました。
勿論急激な増量をおこなうと嘔気が必須ですので、しっかりCTZに作用するノバミンを併用しました。
おかげでオピオイド特有の嘔気は出現しません。
今回の疼痛管理は急激に疼痛を取るものでしたので、ちょっと苦労しました。
6.3mgでも鎮痛効果が不十分だったのでレスキューの使用を考えていると、ようやく痛みがとれました。
この症例は明日手術を予定しています。
手術そのものは大変なものではありませんので、術後はすっきり痛みは取れることでしょう。
通常は下記のステップ2まででOKなのですが、今回はステップ3でした。

疼痛コントロールは難しい_b0102247_202616.jpg

やはり疼痛コントロールは難しいですね。

迅速で十分な疼痛コントロール、
これが基本です。

(大変でした・・・)


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by ccr-net | 2011-03-27 20:33 | 医療
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